学校の秘密-5
突然、思い出したかのように麗子が言った。
「あ、そうだ。センセ。パソコン持ってきたでしょ?」
「ああ。ここにある。」
(よかった。話題が変わりそうだ。)
「それにうちのクラス名簿って入ってる?」
「ああ、データは入ってる。」
「それを見ると面白いよ。」
麗子はオレのパソコン画面を覗き込みながら言った。
麗子の顔との距離が数センチまで縮まり、オレはさすがにドキッとした。
「成績関係は見せられないぞ。」
「ううん。名簿だけでいいんだ。」
「だったら…。ほら、これだ。」
「これって何順?」
「何順?あいうえお順だよ。」
「あのさ、これを男女別のあいうえお順に並べ替えられる?」
「そんなのは簡単さ。」
オレはマウスを操作し、男女の混合名簿を男女別の名簿に並べ替えた。
「でも、このクラスの子たちの名前って、割と古風と言うか…。
今時の名前が少ないよな。」
「あ、確かにね。」
「・・・ほら。出来たぞ。左側が混合名簿。真ん中が男女別。右側がその読み方だ。
※〖スマフォや携帯でご覧の方々、読みにくくて申し訳ありません。〗
1 赤井恭介・・・男1赤井恭介・・・きょうすけ
2 今井若菜・・・男2梶山満男・・・みつお
3 梶山満男・・・男3木村信夫・・・のぶお
4 加藤貴子・・・男4小島温雄・・・ぬくお
5 喜多野静江・・男5斉藤蓮・・・・れん
6 木村信夫・・・男6篠田満二郎・・まんじろう
7 小島温雄・・・男7相馬浩司・・・こうじ
8 斉藤蓮・・・・男8高田任次郎・・にんじろう
9 佐々木虹子・・男9中島幾次郎・・いくじろう
10篠田満二郎・・男10額賀零士・・・れいじ
11篠山郁恵・・・男11野本朔太郎・・さくたろう
12須藤麗子・・・男12橋田征爾・・・せいじ
13相馬拓海・・・男13本間輝雄・・・てるお
14高田任次郎・・男14山本与志夫・・よしお
15田中輝代・・・女1今井若菜・・・わかな
16千葉幾夜・・・女2加藤貴子・・・たかこ
17富田華寿子・・女3喜多野静江・・しずえ
18中島幾次郎・・女4佐々木虹子・・にじこ
19七瀬聖子・・・女5篠山郁恵・・・いくえ
20新山央子・・・女6須藤麗子・・・れいこ
21額賀零士・・・女7田中輝代・・・てるよ
22野口陽菜・・・女8千葉幾夜・・・いくよ
23野本朔太郎・・女9富田華寿子・・かずこ
24橋田征爾・・・女10七瀬聖子・・・せいこ
25橋本泰代・・・女11新山央子・・・てるこ
26本間輝雄・・・女12野口陽菜・・・はるな
27山下久二子・・女13橋本泰代・・・やすよ
28山本与志夫・・女14山下久二子・・くにこ
「うん。やっぱり面白いな。」
「何が面白いって?」
「ねえ、クラス替えってどうやるの?」
「え?まあ専門的な話は別として、成績とか友達関係とかを考えて………。」
「名前の読み方とかは?」
「ああ、同じ名前の子がいたら別のクラスにするとか?」
麗子はオレの膝の上に頭を置くようにしながら言った。
「センセ。男女別名簿の名前、最初の文字、上から下へ読んでごらん。」
「名前の最初の文字?きょうすけ、からか?」
「そう。あ、満二郎だけは二文字ね。」
「満二郎だけは二文字。まん、か。
えっと………。き、み、の、ぬ、れ、た、まん、こ、に、い、れ、さ、せ、て、よ、
わ、た、し、に、い、れ、て、い、か、せ、て、は、や、く………。
これがどうかしたか?」
オレには何のことかさっぱりわからなかった。
「続けて読んでみて。」
「続けて?きみのぬ れたまん こにいれさせ てよわた しにいれ ていかせ てはや
く。まったく意味不明だけど?」
「もう、鈍いなあ。切り方、考えてよ。」
「切り方を考えて?レベル高いなあ。」
オレは頭の中で数回、切り方を考えながら読んでみた。
「???君の濡れたマンコに入れさせてよ。わたしに入れて、いかせて、早く………?」
「ね?この学校の先生たちも、なかなかでしょ?」
オレは改めて麗子の顔を見た。
(こいつ、何処まで知ってるんだ?)
「麗子。もっといろいろなこと、知ってるのか?」
「うん。もっともっとね。でも、今日はこれまで。」
「これまでって?そんなこと言わずに、教えてくれよ。」
「じゃあ、センセの方からキスしてくれたら教えてあげてもいいかな。」
「先生の方から?そ、そんな、教え子に…。」
「なにをいまさら先生ぶってるの?
若菜ちゃんにフェラしてもらって、
気持ちよくって若菜ちゃんの口の中にザーメン出しちゃったんでしょ?
おまけにきれいにお掃除までしてもらって。
それから比べたらキス位、大したことじゃないでしょ?」
麗子はそう言うと目をつむり、オレの方を向いた。