[優しさは危険≠ナすよ?]-2
「ゆっくりでいいですから。ゆっくり歩きましょ?」
車庫と自宅の間を抜けて、二人は芦澤宅の玄関に入った。
(今なら….…)
芦澤の欲望が牙を剥きそうになったが、ここまで上手く事が運ぶとは思ってもいなかったので、準備など一つもしていなかった。
「あとはゆっくり休まないと駄目ですよ?….…あッ!?ガスつけっぱなしでした!」
火の不始末を思い出した優乃は、脱兎の如く駆け出して居なくなった。
玄関の中に一人ポツンと残された芦澤は、思いがけなく活躍してくれた自身の股間を摩った。
呆れるほどに優乃は優しく、そして無防備だった。
もしも自分に若い妻が居て、あそこまで他人との距離を取らない子供のような思考力をした女性だったとしたなら、とてもじゃないが不安で一人になどさせてはおけない。
….…いや、やはり優乃は自分に《気がある》のだ。
覗き見されても気づかないフリをし、気遣うフリをしてボディータッチをしてきたのだ。
夫の財力や若さやルックスだけでは満足しない淫らな幼妻が、円熟に達した隣家の〈おじさま〉に惹かれたとしても不思議ではない。
さて、いつ引き込もうか….…?
優乃と出会ってからまだ一週間足らず。
もう少し様子を見てからでもいいだろう。
「鼻息を荒くしてがっついて≠ォた」なんて思われたりしたら、それこそ優乃に幻滅されてしまうだろう。
芦澤は二階の自室に戻り、準備しておいた《玩具》を眺めた。
重くて冷たくて硬くて淫靡な其れらは、間違いなく優乃を万感の悦楽に浸してくれるはず。
まだ掌に残る優乃の温もりを大切にしながら、今朝もまた絶頂を迎えて果てた….…。