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遠恋カレンダー
【女性向け 官能小説】

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12月:クリスマス-5


ランドマークの吹き抜けに飾られた大きな白いクリスマスツリーは
雪の森をイメージして造られたとかで
その吹き抜けから人工の雪を降らせる。

横浜はクリスマスに雪が降る事はほとんどなくて
本物のホワイトクリスマスは見たことがない。

「わざわざ室内に雪を降らせるなんて、雪国の人が聞いたら呆れるね」

それでも暗くしたランドマークに実際に降る雪を見たら・・・

幻想的で、綺麗で。

手をつないでいることが自然に思えてきた。

「きれい・・・」

思わずため息と出たその言葉に
秋田さんは優しく笑って
「ほのかちゃんと見ることができて良かった」
そうつぶやいた。

その言葉が、可愛くて。

年上の人を可愛いなんて変かもしれないけど
それでも、私とその雪のツリーを見ることができて良かったと喜んでくれるその言葉が嬉しくて。

私も握っている手をギュッと握り返した。

そんな私の行動に、秋田さんは
ハーッと
小さなため息とも取れる、息を吐き出して

「これ以上、俺を虜にしないで」

そう眼をつぶった。





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