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遠恋カレンダー
【女性向け 官能小説】

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12月:クリスマス-4


「ねぇ!雪のツリーを見に行こうよ!」

そう言って私たちの方に振り替える葵に見られたくなくて
秋田さんと握っている手を引っ込めようとしたら
私の手を逃がさないかのようにギュッと捕まえる。

そんな私たちのやり取りに葵は気がつかないようで

「ランドマーク?」

秋田さんもフツーのトーンでそれに応える。

無理やりでもその手を離さない私は・・・どうしたいんだろう・・・

寒いなか赤レンガを後にしてランドマークに向かう葵たちの後を秋田さんと手をつないだまま歩いた。

「ランドマークってウチが建設の筆頭施工会社でしょう?」
「らしいな」
「すごいよね〜こんな街並みを作るってどんな気持ちだろう」
「新田常務とか経管の加賀部長がまだ主任になる前だろ?」
「こんな大きな街を丸々プロデュース開発する事業に携われるなんて幸せだよな」

そんな話をしながら、私は手の温かさだけに意識が飛んでいた。

秋田さんの手にすっぽり包まれた手は
この寒さから守ってくれているようで。

それはあたかも・・・
私の寂しさも包んで守ってくれると言っているように感じた。






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