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THE 変人
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切ない幸せ-4

「あ、おはよう…」
幸代が目覚めると海斗の顔が間近にあった。腕枕をして貰い、体を半身にして海斗に向けていた幸代は目覚めからドキッとする。
「あ…、おはようございます…」
恥ずかしそうに上目遣いで歯に噛む幸代。海斗も柄にもなくソワソワしていた。気まづい雰囲気ではないがお互い妙に緊張してしまった。あまりに緊張しすぎて海斗は訳の分からない事を言ってしまう。

「俺、下手じゃなかった…??」
幸代は目をパチクリさせたが、可笑しくてすぐに吹き出してしまった。
「(デリカシーのかけらもない所が海斗さんらしいわ♪)気持ち良かったですよ、凄く♪」
「そ、そうか!?エヘヘ」
頭をかいて笑う海斗に安心する。
「私の方こそ普通すぎてつまらなかったんじゃないですか?」
「いやいや、俺も気持ち良かったよ!特に幸代のおしゃぶり、丁寧でイッちゃいそうだったし!」
幸代は顔を赤くする。
「や、ヤダァ…」
そして言った海斗も恥ずかしくなり、顔を合わせて笑ってしまった。

「でも何だかスッキリしました。」
「ん?そんなに欲求不満だったのか?」
「ち、違いますよっ!そーゆー意味じゃなくて気分的にって事ですっ!」
「あ、そうかそうか…アハハ…」
幸代は呆れた笑みを浮かべた。
「私、エッチした話題を躊躇うつもりもないですし、これからも普通に海斗さんと話します。もうエッチは求めないから安心して下さい。これからは瀬奈さんの事も遠慮せずにどんどん話しましょうね。何かを気にしながら私と接するのはやめて下さいね?」
「ああ、分かったよ。もうチンコ、マンコを見た間柄だしな!」
幸代は昨夜、海斗にたっぷりと性器を舐められた事を思い出し顔を真っ赤にしてしまう。
「そ、そうですね…」
そう答えるのがやっとであった。

海斗は昨日気になった事を口にする。
「幸代って、珍しい色の下着着てるのな。」
脱がしてベッドの横に落ちている下着の色は海のような鮮やかな青色であった。水色とかは良く見るが、青はなかなか見ない。
「青、好きなんです。」
そう言った幸代だが、普段ブラウスに透けて見えたり、たまに胸元から覗けた時に見たりした時には今まで青は一度もなかった。幸代の答えで海斗は理解した。
「海が好きな俺に合わせてくれたのか?」
海斗がそう言うと、少し目を泳がせながら答えた。
「偶然ですよ。」
と。
「そっか。」
そう言って幸代の頭を撫でた海斗。その青の下着は見た所新品だ。きっとこの日の為に青の下着を買って着用したのだろう。海斗は心の中でありがとう、そう言った。


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