深まる敏明の家族たちとの関係-2
真奈美はそのディルドを風呂場で使った後は、
洗濯物に隠して自分お部屋へもっていった。
そして、ベッドの下に箱を置き、その中にしまっていたのだ。
ある日、真奈美はそのディルドを見ていて思った。
(これって、とし君のに、似てるなあ。)
そう思いながらベッドの上でディルドを舐め始めた。
もちろん、ディルドの硬さも太さも変化はなかった。
ただ、自分の唾液に濡れているディルドを見ているうちに、
真奈美は自分を治療してくれた時の敏明のペニスを思い出したのだ。
(あの時も、こんな風に濡れていたっけ。)
そう思うと、真奈美は急に敏明のことが愛おしくなり、
いつかまた、あんな治療を受けたいと思ったのだ。
敏明の治療は、真奈美が主体で動かなければならなかった。
敏明は状態を安定させるために、
ベッドに仰向けになったままで治療を受けることが多かったのだ。
(あの時はとし君が上になって、真奈美を治してくれたのに。)
真奈美は着ているものを脱いで、ベッドに仰向けに寝た。
そして、ゆっくりと足を開き、膝を抱えた。
(このお股の間に、とし君の身体があった。)
真奈美は目をつぶった。
とし君の身体の重さを思い出そう、感じようと、集中した。
(そして、とし君のが、入ってきたんだ。)
真奈美は手にしていたディルドを、そっと割れ目にあてた。
(ああ、とし君だ。とし君が、真奈美の入り口に、こんにちわしてる。)
真奈美の手がゆっくりと動き始める。
ディルドが真奈美の割れ目に少しずつ沈み込み始めた。
(ああ、とし君だ。とし君がしてくれてる。)
真奈美はあの時の敏明の動きを必死になって思い出した。
真奈美の手は、敏明の動きを再現し始めた。
(このまま、奥に。)
真奈美の割れ目はディルドの先端を飲み込んだ。
真奈美の腰が静かに動き始める。
右へ、左へ、上に、下に、くねるように、
回すように、突き出すように、突き上げるように。
太めのディルドは、その大部分を真奈美の身体の中に収め、
真奈美の手は敏明の動きをさらに再現していく。
ほどなく、真奈美に絶頂が訪れた。
(えっ?えっ?う、うそ。)
真奈美の頭の中がぐるぐると回り始め、
身体全体が浮かび上がるような感覚が訪れた。
(ウソ…ウソ、エッ?イッ…チャウ、ドコカ…ニ、マナミ…。)
「ウッ。」
真奈美はそのまま、意識を失った。
1時間ほどたったころ、真奈美は意識を取り戻した。
(いったい、さっきのはなんだったんだろう。)
真奈美は必死に思い出そうとしていた。
そして、麗子からもらったディルド=フェラチオ練習機ではなく、
敏明のモノの代わりになることに気づいたのだ。
しかも、敏明への治療と違って、
これは自分の快感を得ることだけに使うことが出来る。
真奈美に新しい界が開けた。
真奈美は次に敏明の家を訪れた時、そのことを真っ先に紗理奈に告げた。
「ねえ、紗理奈おねえちゃん。
このディルドって、
とし君の代わりができるんだよ?知ってた?」
真奈美に嬉々とした表情を見て、紗理奈は全てを悟り、
すぐさま母親の麗子にそのことを告げた。
「そっか。真奈美ちゃん、気づいちゃったんだ。」
「どうします?お母さま。真奈美ちゃんが、
敏明の治療よりも夢中になるものが
見つかってしまったのではありませんか?」
「そうかもしれない。でも、それも真奈美ちゃんの成長だもの。
敏明のために、真奈美ちゃんのすべてを犠牲にすることはできない。
真奈美ちゃんだって、成長期、そろそろ思春期だもの。
わたしたちが教えなくても、
自然と分かっていくこと、感じ取ることがあって当たり前だわ。」
「お母様。わたくしもそうでしたか?」
「さあ、忘れてしまったわ。
でも、朝、起きてみたら、裸のあなたがお父様のペニスをしゃぶったまま、
わたしたちのベッドで寝ていたのには驚いたけれどね。」
「そんなことって、ありましたっけ?わたくしには全く記憶がありませんが。」
「いずれにしても、何事も、ほどほどが大切ということだけは、
きちんと伝えていかないとね。
真奈美ちゃん自身が身体を壊してしまわないように。」
真奈美が斎藤家に通うようになって1年以上たった、
小学6年生の頃のことだった。
小6でオナニーをしていること自体は、
そう驚くことではなかっただろう。
小学生の女の子が、
机の角に股間を押し付けたり鉄棒を跨いだりして、
表現しがたい仄かな快感を味わうということは、
そう珍しいことではない。
しかし、真奈美の場合は違った。
大人顔負けの、しかも少し太めのディルドを使ってのオナニーだった。
それだけではなく、絶頂をすでに何度か味わっている。
まあ、治療という名のセックスは、
小学4年のころから何度となく経験して来ているのだし、
その相手も敏明だけでなく、
時には敏明の父親のペニスの味も、
熟練した大人のセックスも経験してきているのだから、
今更オナニーを覚えたからとして、大したことはないともいえるのだが・・・。
ただ、斎藤家での治療やセックスは、少なくとも斎藤家の両親の管理下にあった。
真奈美のオナニーについては、当然その管理下から外れることになる。
もともと、潜在的に性的な能力が高く、
残念ながら理解力や知的な能力の低い真奈美にとっては、
ブレーキの利かない車が下り坂を降りていくようなものだ。
麗子の心配は、その一点にあったのだ。
真奈美に、どう話すか。
麗子には頭の痛い問題だった。