妖しいアルバイト-4
「あ、はい、お仕事ですから」
「そうです、その客は上客で喜んでいただければ、あなたも報酬が期待出来ますから」
「わかりました」
「それで、まだあなたに言ってないことがあります。
この仕事はお客様が女性の写真やプロフィールを見てお決めになりますが、
お相手の女性は私が決めますので、あなたは私に従ってもらいます。
それからお客様のどんな要求もお受けして下さい。
この事務所に登録している女性全てに言えることです。よろしいですね。
そうだ、それからもう一つ、自分で避妊の対応をしておいてください。
お客様はセックスの時に生で挿入するのを好まれますから」
君恵に妊娠の心配はなかった、
既に身体がそのようになっていたからである。
「はい、分かりました、どんなことでも頑張ってみます」
「それで安心しましたよ、ではここにその方の場所が書いてあります、
そこへ行って下さい」
「あの、ひとつだけお聞きしたいことがあります」
「ええ、どうぞ」
「その方はおひとりでしょうか?」
「いや、奥さんを亡くされた方ですが、息子さんがひとりだけいます」
「わかりました」
「あ、それからもうひとつだけ言っておきましょう、
その方は少し変ったかたですが、ご要望は何でも叶えて差し上げて下さい。
そのサービスがこの会社の売りですからね」
「はい、了解いたしました」
「それでね、君恵さん、この事務所に登録されている女性が十数人はいます。
皆さん頑張っていますよ」
「そうなんですか」
「ええ、それでお客様のサービスがよければランキングが上がって
それに比例して報酬も上がります。あなたを紹介した冴子さんも頑張っていて
この事務所ではトップクラスなんですよ」
「あ、あの冴子さんがですか?」
「そうですよ、彼女はお客様のどんなご要求もしっかり受けています、
彼女を見習って頑張ってください、あなたのその美貌と身体なら
そのうちに冴子さんの上を行くかもしれません」
「えっ……本当ですか、頑張ります!」
君恵は、自分を紹介してくれた冴子がそのように頑張っているのを知り
無意識で対抗心が芽生えてきた。