智美の思惑、春奈の思惑-4
『うふふ、実はね。智ちゃんの旦那様に見られてると思っただけで濡れてたの。でも見られるだけじゃなくて、亨さんとセックスして、それを明くんに見て貰えるんでしょ。ほら見て、ビチョビチョになってきた』
春奈が示すように、開かれた淫口から淫らな汁が溢れ出てきた。露出よりも一歩進んだ明の提案に春奈はゾクゾクしたのだ。春奈は意味深な目で微笑むと溢れた愛液を指で拭い取り、その指先をペロリと舐めた。
『ということは?』
明の目が輝いた。
『うふふ、スワッピング、あたしも大賛成よ』
『春奈〜』
『ああん、激しいよぉ〜』
そのやり取りを思い返した春奈は、亨が自分の露出画像を見ていないことを残念に思ったが、それと同時に使命感を覚えた。
(智ちゃんが見せないなら、亨さんが見たがるようにあたしが仕向けたらいいのよ)
明が智美の女体に興味を持ったように、亨も男なら妻以外の女体にも興味を覚えるはずだ。
「えっ?ということは、もしかして智ちゃん、あたしのエッチな画像を亨さんに見せてなかったの?ごめんなさい。あたし、てっきり見られたと思ったから…。やだぁ、恥ずかしぃ…」
春奈は夫婦に爆弾を投げつけると、わざとらしく顔を被った。
「春奈さんの画像?智美!どういうことだ?昨日、画像は無いって言ってたじゃないか」
「えっ、あっ、そ、それは…。そうだ!そうそう、春ちゃんが言ってるのはネットショッピングの画像のことよ」
「ネットショッピングぅ?」
「昨日、悪ふざけして、春ちゃんが買った下着の画像を亨さんに見せてやるって脅かしたのよ。そのショッピングサイトからスクショした下着の画像のことよ。そうでしょ!春奈さん!!」
智美は【さん】を強調しながら春奈を睨み、【これ以上余計なことを言ったら友達解消】を言外に伝えた。
(お〜、こわ〜)
智美の剣幕具合を春奈は推し測った。スワッピング達成には智美を丸め込まないといけない。で、この2、3日の付き合いでわかった智美の取説では、ここは緩急を付けて揺さぶるところだと示していた。そう考えた春奈は一旦引くことにした。
「そうなんですよ。てっきりあたしがこの下着を穿いてるのがばれてると思ってたんです。それを干すのを亨さんに見られてたと勘違いしたみたい」
春奈は智美の顔色を見ながら言葉を選んだ。
(そうよ。それでいい)
智美は亨にわからないように、春奈に向けて小さくうんうんと頷いた。
「その恥ずかしさを誤魔化すために開き直ったんだけど、あたしってバカみたいですね。亨さん、恥ずかしいから忘れてくださいね」
口ではそういいながらも、春奈は熱い視線で亨を見つめた。
「ですって!納得したでしょ!ほら、春ちゃんもそんな下着さっさと干して家に戻りなさいよ」
よく見ると、春奈の着ているTシャツの胸に乳首がポッチリと浮き出ていた。春奈のノーブラに気づいた智美は、亨の視界から一刻も早く露出に目覚めた春奈を遠ざけたいと思った。
「はーい」
素直に返事をした春奈は、智美の言葉に従う素振りを見せたが、その下着の干し方を見て智美は目を剥いた。
「なっ!」
春奈はマイクロブラジャーとヒモ状の下着をそれぞれ別のハンガーに掛けると、他の洗濯物から離れた位置に、それを上下に重ねてディスプレー状態で干したのだ。それは下着を身に付けた卑猥な姿が想像できる干し方だった。
「うふふ、亨さん。あたしの変なところを想像しないでくださいね」
春奈は口ではそう言いつつ、手で股間と胸を隠す仕草をして意味深さを強調した。