未来が見えない(処女、ちょっとホラー)-6
「で、本題なんですが。自分でするのとされるのとでは、感じ方が違うでしょう?」
「ああ、うん。全然違うね」
「だからこそ、二人でエッチをする意味があるんですよ。同じ悦びが味わえるんだったら、一人でしておいた方が手っ取り早くて面倒が少ない」
「それはそうだね。二人でするためにはまず、相手を探さなきゃいけない。でも、私みたいに相手が見つけられないと、いつまで経っても……ていうか、私、もうすぐ死んじゃうんだね」
玲佳は、煙が目にしみたような瞬きをして横を向いた。習字はその頬に手のひらを乗せ、髪を撫でた。
「だからね、楽しみましょうよ。初めての、そしてたぶん最後のエッチを。肩の力を抜いて、存分に」
習字の声は静かで落ち着いているが、どこか憂いを帯びている。