純白の蝶は羽ばたいて(美少女、処女)-11
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「別れちゃったんですか? せっかく再会したのに」
祥治の言葉に、達也は曖昧な苦笑いだけを返した。
「ワケ分かんないですよ。お互いに好きなんでしょう?」
「だから、だよ」
「なんですかそれ。分かるヤツだけ分かればいい、みたいな投げやりな」
「でもな、そうとしか言い様がないんだよ」
「せっかく自分の会社を立ち上げて、さあこれから頑張るぞ、って時に何やってるんですか」
ワケ分かんない。そう繰り返す祥治から目を逸らし、達也は小さなレンタルオフィスの窓から空を見上げた。そして呟いた。
悠香。君にもまだ見えるのだろうか、あの……UFOが。