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盆帰り
【熟女/人妻 官能小説】

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帰省-1

 会社の昼休みを知らせるサイレンが鳴ると工場から一斉に社員やパートの女性たちが出てきた。
内川早苗も夫の死後ここで働くようになって三年になる。
とかくパート仲間の集団は派閥がありドロドロした職場環境はどこも同じである。
そんな中で早苗もとかく仲間から噂が持ち上がる存在であった。
 早苗は仕事はできるし優しい気づかいは社員の評判は良かったが、パート仲間のボスなどには嫉みの対象となり冷たい視線を受けていた。
「ねえ、内川さん上司の依田さんとできてるんじゃない」
「内川さん後家さんでしょう・・男のいい餌食になってるんじゃないの」
ボス仲間の数人が食堂の片隅でそんなうわさ話をしていた。

 依田歳三は定年間近な課長である、早苗が入社した頃の部署を係長として担当しその頃から好意を抱くようになっていた。
早苗にとっては特別な感情はなく仕事で指示されたようにきちんと処理を済ませ、手が空けば他のパートの補助に入っていた迄である。
 しかし依田は早苗が独り身であることを知るや性の対象として考えるようになっていた。
 というのも依田は単身赴任でこの社宅で暮らしており、家には半年に一度ぐらいしか帰らず、妻からもお荷物程度の存在だった。
 
 (いいオナゴだ、とても50過ぎのおばさんには見えぬ、どうだあの尻といいオッパイといい抱くには申し分ないオナゴだ)
依田は早苗を見かける度にそう思い勝手に妄想を膨らませていたのである。

夜な夜な早苗の裸体を想像しながら、通販で取り寄せた男性用のオナグッツに挿入して妄想セックスを楽しむのである、長い髪を振り乱し依田の腹上で大きな乳房を揺らして喘ぐ早苗を想像するだけでビンビンに硬直したペニスは柔らかなローションの塗られたシリコンの刺激をうけて喜ぶのである。
思わず「早苗〜  逝く・・・」と叫びながら儚い処理を済ませて眠りに就くのである。

 依田はパートの女性に時々早苗の情報をつかもうとあれこれと聞くことからいつしか噂が立つようになっていた。

 早苗も依田に限らず男からの視線や、からかいなど度たび受けてそれなりに男たちから好意を感じ取っていたのであるがまさか依田課長の自慰の対象となっていることなど知る由もなかった。

 8月に入り連日の熱帯夜に寝苦しい日々を送っていた、ある晩早苗は堪らず浴室で冷水を浴びるのであった。
近所が寝静まる深夜、早苗は浴衣の寝間着で浴室に向かうと電灯も付けないで脱場に立った。
火照る体も浴衣を脱ぐと暑さもスーと抜けるような風が開け放たれた戸口から吹いてきた。
木桶に汲んで置いた水を肩から流すと豊満な乳房の谷間から流れ落ち下腹部の茂みに吸い込まれるように流れ落ちてゆく。
夫との死別後は時折頭をもたげる性欲に耐え切れず深夜の浴室で自慰するのである。
普段の生活からは想像できない早苗の行動である。
タツプリと手の平にソープの液を流す泡立て、乳房から脇、腰から尻へと手のひらを這わせて快感を呼び込むのである。
「あああ・・・」
鏡に映し出される豊満な白い肉体がとてつもなくいやらしく見える
依田の妄想そのものである。
そして浴槽の縁に跨ると脾肉を押し付け滑らせるのである。
喘ぎ声を殺しながら逝くのである。

 8月もお盆の連休に入った。
厚木の工場群も12日から盆休みに入った。
内川 勇は独身寮の食堂のテレビを見ていた。
「野球見てはるの」
関西弁で寮母の房子が声をかけてきた。
「おばはん、残念だけど阪神は負けてるよ」
勇は房子が熱烈な阪神ファンであることを知っている。
「内川さん、おばはんはないですよまだ」と言いかけて笑っていた。
「盆休みは帰らないの?」
「もうしばらく帰ってないよ・・兄貴も亡くなって血のつながった者もいないからね」
「義姉さんはいらっしゃるでしょう」
房子はそう言ってから
「たまにはご両親や兄さんのお墓も参らないとだめよ」と言った。
もう4月年にもなる、勇も一度帰るべきかなと思い始めていた。

 そんな折、義姉の早苗から電話があった
「モシモシ勇さん・・早苗です、盆休み帰らない・・15日には娘たちも帰ってしまうから、よかったら来て顔を見せて」
「そうですか、いま俺もそうしようと思っていたんです」
勇は電話を切ると早苗のあの当時の面影が頭をよぎっていた。
兄の通夜で見せた喪服姿、まだ五十路に入ったばかりのもの悲しくも艶ぽい姿である。
色白のもち肌、うなじの美しさは男盛りの勇にとって堪らなかった。

 勇は14日の昼には寮を出て高速に乗っていた、すでにuタウンの車で混雑していたが
3時間走らせてようやく田舎に通じる県道に出た。
久しぶりの街道である、途中休憩に立ち寄った個室ビデオ店で一時間を過ごした。

もう午後の六時を過ぎていた、義姉の待つ故郷への帰省であった。



 


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