あなたは皆と‥‥。(10)-2
自然、小休止のようになった。彼女は、白香と桃香から、昨夜のことを聞いていたのだった。今朝、紅香から電話をかけ、その際にあらましを聞いたというのだった。
「‥‥‥‥」
あなたは懸念した。
(昨日のあれは‥‥。いくら姉、妹でも、嫉妬するか――‥‥)
しかし、彼女の関心は、あなたとは別のところにあった。まず桃香の家庭教師の話をしてきた。が、あなたが断ったことを、紅香は自分への配慮と受け取っているようであった。
昨日、そんなことは微塵も考えていなかったあなたであったが、これで助かった。
「海田くん、これから、いっぱいいっぱい、サービスしてあげるね」
紅香はまた、「サービス」と言った。もしかしたら、あの白香に、そう言うと効果的、などと言い含められたのかもしれない‥‥。
(それでも、いい――)
しかし、あなたは、そう思ったのだった。
(大事なのは、疑うことじゃない‥‥)
目の前の紅香がそう言ってくれるなら、そこは深く追求せず、素直に受け取るべきなのだ。紅香のほうも、話題を変え、また突っ込んで聞いてきた。
「お姉ちゃんがしたのと、桃香がしたのと、どっちがいいか、こんど教えてね」
「ど、どっちって‥‥」
前夜のことを言っていた。あなたは言いよどんだ。桃香がしたのとはフェラで、お姉ちゃんがとは母乳プレイのことだろうと、あなたは思った。そんな評価を求められても、ついてゆけなかった。
「あ‥‥どっちもしてあげるよ? でも‥‥どっちからしてほしいのかなー、と思って」
あなたは、迂闊にこれに答えるべきではないと考え込んだ。
そして、またやがて、彼女は誘ってきた。少女らしく頬を朱に染め、しかし言葉は、
「紅香のあそこ、もうグショグショ‥‥」
と、淫猥そのものに――。そんなことを艶かしい声で訴え続け、瞳をせつなげに潤ませた。そして、あなたの一物を迎え入れたのだった。
「えっ、あっ、あっ、入っちゃう――海田くんの、入っちゃうぅっ!」
紅香は、満足そうなため息をついた。
「入っ――ちゃったぁ‥‥」
そんな彼女の肉壺に己の怒張を深々と埋め込みながら、あなたもまた、たしかな満足感を覚えていた。先ほど言えなかったとおり――思えば、この紅香の姉、あの白香に会ってからというもの、決していいことばかりではなかった。しかし、これは、それらを帳消しにして、じゅうぶん余りある、至福の体験であった。
自分の理性のたがが外れたような感触を覚えたあなたは、求められるがままに勢いよく攻めた。攻めて攻めて、攻めまくった。紅香は、華奢な体がどうにかなるんじゃないかというくらい、全身を大きく波打たせ、ブリッジでもするかのように大きく大きく、何度ものけぞった。そのたびに彼女の豊乳はダイナミックにくう空を泳ぎ、可憐な桜蕾はあなたや天井に向かって複雑な円を描いた。
無我夢中の行為に没頭したので、どれくらいの時間が経ったかは、わからなかった。ただ、彼女は髪やおっぱいを振り乱しながら、
「紅香のいやらしい肉壺を、もっともっとほじくってええぇ‥‥」
というようなことを、ねだり続けた。あなたは、たしかな満足を覚えつつ、彼女のなかにありったけのモノを入れたのであった。