紅香語り(2)-3
――桃香の小さな、華奢なつくりの指が、お姉ちゃんの豊満なおっぱいの肌の上を、まるで頂点のお乳首を中心とした円を描くように、滑っていました。その悪戯な指先の周回運動は、次第に小さくなってゆき、徐々にその敏感な頂点へと近づいてゆきました。そして、いきなり、乱暴にピン!と弾いたのでした。鋭敏なその、女体の全身の司令塔――桜蕾を。
「やふうっ! や‥‥やああー‥‥」
白香お姉ちゃんは、思いのほか甘い嬌声をあげました。お姉ちゃんのそのお乳首を、桃香はさらに、指をわさわさ動かして、つまもうとする仕草を見せました。これを見たお姉ちゃんは、これまでの大きな態度はどこへやら、目を大きく見開き、
「やめてっ。ち、乳首をつまむのはやめてえぇっ! キュンキュンしちゃうからああっ!」
と、可愛い声で悶えます。しかし、その熟れた双乳は、それを裏切るかのように、ぶるんぶるんとそのボリュームを誇示しながら揺れまくるのでした。あまりにも、淫らで、
(ああ‥‥!)
わたしは、心のなかで、感嘆の声をあげていました。
「凄い‥‥」
そう、声にも出していました。息を飲んでいました。
ほつれた髪が額から顔へとかかった白香お姉ちゃん。その美しい眉がキュッと寄せられた風情は、女のわたしでもゾクゾクするほど色っぽいものでした。男の人なら、きっと、たまらないでしょう。
妹も、嗜虐心にいっそう火が点いたようでした。桃香は言いました。
「もー、そぉんな爆乳揺らしながらそんな可愛い声出されたら、かなわないなぁー。どうぞお仕置きしてって言ってるようなものじゃない」
「う、ううう‥‥」
うめく白香お姉ちゃん。桃香は、
「ぺろぺろ〜。ぺろぺろぉ〜」
「ちゅばちゅば〜。ちゅばちゅばちゅば〜」
と、そんなヒワイな擬音を本当に口に出して言いながら、実際にお姉ちゃんのおっぱいを舐めまわしはじめました。
「ちゅっ、ちゅっ♡」
と声に出して、ぶるん、とした肉マシュマロ――Jカップ爆乳の頂点で、しかし必死に可憐さをアピールしているお乳首に、ちゅっ、ちゅちゅっとキスをするのです。ちゅっ、ちゅちゅっと。
「ああんっ! あああンっ!」
お姉ちゃんは、それだけで、面白いように悶えます。完全に感じてしまっている姿でした。
そのあまりにも淫靡で倒錯した光景に、わたしの体は固まっていました。が、次第に興奮してゆく自分の官能を発見してもいました。
(姉が、妹におっぱいを弄ばれて、吸われて――それであんなに性感が高まっちゃうなんて‥‥!)
と。しかもその姉と妹は、わたしの愛する姉と妹でもあるのです。こんないやらしいことが、あるでしょうか‥‥!
「白香お姉ちゃんの乳首、コリコリにカタくなってるよお‥‥」
「きっと、下のアレも、タイヘンなことになってるよね‥‥。もう、お姉ちゃんのエッチ♡」
その愛する妹はねちねちと卑猥なことを口走り続け、愛する姉は淫らに爆乳を揺らしながら――振りながら、甘く淫猥な嬌声をあげ続けたのでした‥‥。