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ブロンドの美少女カロリーネ
【その他 官能小説】

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留学生奥野博康-1

1. 留学生奥野博康

 スウェーデンの南部スコーネ地方にある古都マルメ。その町にあるマルメ大学工学部情報技術学科大学院で留学生活を1年半近く続けている奥野博康の元に、日本にいる婚約者の香から手紙が届く。
 彼女とは、毎週必ず1〜2度はお互いに電子メールでのやり取りをしていたのだが、改まって手紙をくれたのは初めてだった。
 急いで開封し内容を読んだ博康は、愕然とする。

 「いつ帰国するか分からないあなたを待ち続けて、これ以上自分の人生を無駄にしたくありません。この際思い切って婚約を破棄したいと思います。
 今までの楽しい思い出をありがとうございました。けれどもう決心したんです。
 私は、これから新しい人生を進んで行きます。私の事は忘れてください。あなたもお幸せに」とのショッキングな内容だった。 
 
 ショックと動揺の中、慌てて日本にいる香の携帯に何度も電話した。
「この電話番号は現在使われておりません」との自動メッセージが届くだけ。電話番号を変えたに違いなかった。
 香の実家にも電話してみたが、母親が電話に出て「娘のことは何も知りません、今後はもう電話をかけないでください」と答えるばかりだった。

 それからも何度か博康は、昼夜を問わず香の古い携帯電話番号や、以前に会ったことのある彼女の友人らの携帯にも電話をかけ続けたが、結果は同じ。彼女へのアクセスは完全に閉ざされてしまった。

 別れを宣告された後になってから、急に過去の彼女との楽しかった思い出が何度も頭をよぎる。  
 そして「こんな別れになるのだったら、大学を卒業した後、日本を脱出しスウェーデンに留学するべきではなかった」と何度も過去を悔やんだ。

 その後香からは、何の連絡も無いまま1ヶ月が過ぎ去ろうとしていた。
 もう博康のことは忘れたに違いなかったが、いっそ日本に一度帰国し、彼女と直接会って真意を確かめたいとも思っていた。
 しかしながら、今博康が留学生活を続けているマルメ大学大学院の、毎日の多忙なカリキュラムを休んで一時帰国など出来るはずが無い。それに現在学部の助教授やクラスメートたちと組んで進めている、脳外科に於ける新しい画像解析方法の共同研究を投げ出して帰国するわけには行かない。
 思い悩む毎日が続き、毎晩のように香のきれいな裸身を思い浮かべては、マスターベーションで性欲を解消する博康だった。


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