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prank call
【その他 官能小説】

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2-1

「雅也、最近変じゃない?」


今日の講義が終わって席を立った所で、友人の西条みかげが駆け寄ってきた。


教室を出ようとする人の流れに邪魔にならないよう、もう一度席に座ると、みかげもその隣にストンと腰を下ろした。


「んなことねえよ」


にべもなく言い放って顔を反らすけど、彼女が視線を痛いくらい注いでくるのをビシビシ感じる。


この凛とした澄んだ瞳で見つめられると、俺の疚しい頭の中が見透かされているようで、なんとも気まずくなってしまうのだ。


俺の疚しい頭の中ーーそれはつまりこないだかかってきたイタズラ電話のことに他ならない。


女のイヤラシイ声を聞かせてくるイタズラ電話が、あれから度々掛かってくるようになったのだ。


内容はいつもと同じ、ひたすら電話の向こうで女がオナニーしながらそのエロい声を聞かせてくるというもの。


相手にしなければいいとはわかっているのだが、なにせあの喘ぎ声がめちゃくちゃ可愛くて、エロいもんだから、その声を聞くだけで俺の身体も反応してしまい。


そして毎度のごとく、俺もいつの間にかペニスを握っていて、秘密のテレフォンセックスに至る、というわけだ。


だが、相手は名前なんて名乗るわけがなく、結局何者であるかは今でもわからない。


手掛かりと言えば、電話の向こうで流れているパッヘルベルのカノンのみ。


クラシックを聴くような高尚な趣味の友人なんて皆無だから、全く知らないどこぞの女であることだけは確かだった。


だから相手の顔は想像するしかないのだが、あの可愛い喘ぎ声から察するに、きっと可愛い女の子に違いない。


そしてエロいイタズラ電話をするくらいだから、身体は男好きのするいやらしい身体してんだろう。


胸が大きくて、色白で、柔らかな肌をして、それでいて濡れやすいーー。


すると突然、みかげが耳を引っ張ってきた。


「いてっ、何すんだよ」


「半笑いでボーッとしてキモいんだよ」


ジッとこちらを睨みつけるみかげに、俺は苦笑いしかできなかった。







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