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【バレンタインチョコレート☆妹味】
【兄妹相姦 官能小説】

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【花よりも花の如く】-6

部室に行ったら、先輩しかいなかった。
だからと言う訳じゃないけど、顧問の先生から部室を片づけるように言われたとかで、一人で片づけをしてる先輩を放って置くことが出来なくて、あたしも手伝うことにしたの。
お兄ちゃんは「早く帰ってこい」って言っていたけど、部室の片づけを手伝う時間くらいはあるわよね。
美術部の部室は美術準備室を使っている。旧校舎の一階にある美術室の、その奥にある一部屋。
場所的に放課後のこの時間になると、美術部員しか近寄らない薄ら寂しい所。
だからといって、別にオカルトじみた雰囲気はないから怖くはないんだけど、ちょっと今日はドギマギしちゃう。
だって、先輩と二人っきりなんだもん。
先輩は、あたしの好きな先輩なの。バレンタインディにお兄ちゃんからの妨害にもめげずにチョコを上げた先輩。
先輩は優しいから、あたしの思いを受け取ってくれて、「期待すんなよ」って言ってたのに、ちゃんとお返しにアメをくれた。
一個だけだけど。
それは、先輩にチョコをあげた人、みんな同じ。みんな購買部に売っているアメを一個づつ貰っただけ。あたしは勿論、それだけで十分嬉しかったんだけど、その日の帰りに一人でいた先輩にお礼を言い
に行ったら、先輩はあたしの顔を見てちょっと笑って、……あたしの頬に、キスをしたの。
かーっとなっちゃって、その時のことはよく覚えてないんだけど、先輩があたしの方に体を屈めたと思ったら、
先輩の唇があたしの頬に触れていたの。薄くて、ちょっと冷たい唇が。
「愛花だけ、特別な」って、小さく囁いた言葉が煙草臭くて、低めの先輩の声が波打つように心臓に響いて、あたし、倒れそうになったのよ。
そう、まさに、ココでね。
だから、凄くドキドキしてるの。それなのに、先輩はあたしの気持ちを知ってか知らずか、あたしの隣に来た時に、そっとあたしの耳に口を寄せて「今日は、二人っきりだね」って囁いたの。
……!
ビクッとしてしまった。ううん、勿論先輩はからかうような口調だった。それは分かってる。けど、あたしは反応してしまったの。
だって、そんなこと言われたら、……凄く、心が震えてしまったから。
思わず先輩を見上げたあたしの顔が赤くなっているのが分かる。
やだ、どーしよう。こんなにマジな反応してしまうなんて、恥ずかしい。
「……愛花」
あたしの反応に先輩も驚いた顔してる。そりゃそーよね。
だって、先輩としたら、ちょっとからかってやろうと思っただけ、みたいな感じだったんだもん。
まじまじとあたしを見ている先輩が、ゆっくりと手を伸ばした。あたしの髪を掻き上げるようにして指で梳き、そのまま頬を包むようにして引き寄せられる。
「先輩……」
先輩の上半身が屈み込んでくる。思わず目を閉じてしまったあたしの唇に、冷たくて薄い唇が触れた。
「あっ……」
思わず漏らしたあたしの声に、先輩の口元が、ふっと笑った。
凄い、先輩のキス。なんだかとろんとしてきちゃう。軽く口づけられているだけなのに、重なり合った唇の間から熱い息が漏れてしまう。
あたしが抵抗をしなかったからか、先輩の柔らかく蠢く舌が唇の間から入ってきた。初めは慎重に、あたしの様子を探るようにそっと動き、次第に深く、大胆にあたしの口の中をまさぐっていく。熱く蠢く先輩の舌が、震えるあたしの舌と絡み合った。
あっ……先輩……。
先輩の手はいつの間にか背中に回されていて、あたしはいつの間にか先輩に抱き竦められていた。
あたしの体を撫で回すその手が、ブレザーの中に忍び込んでくる。シャツの上から、あたしの胸を捕らえる先輩の大きな手。ゆっくりと、円を描くようにあたしの胸を揉みしだき、胸の真ん中を……。
ハッと覚醒した。
やだ?!あたしったら、こんな所で何をやってるの?誰か入ってきたら、こんなところを誰かに見られたら、どーするのよ?!絶対、恥ずかしい。駄目よ。絶対、嫌!
「せっ先輩、駄目!駄目です、こんな所で……。誰か来たらどーするんですか?!」
慌てふためいて胸を押すようにして先輩の手から逃れようと藻掻くと、先輩は「そーだな」って、あっさりと同意して、あたしから離れた。
ほっとしたと同時に、ちょっぴり落胆する。
だって、先輩のキス、凄くドキドキしたから。ちょっと、……気持ち良かったから。
「愛花」
胸を押さえて余韻に浸ってるあたしに、ドアの前に立った先輩が声をかけた。あたしは先輩を見て、先輩はあたしを見て、薄く笑う。
ドアノブに伸ばした手が、ゆっくりと動く。そして、そこからカチリって音がした。
「先輩?」
鍵をかけたの?どーして?
そんなこと、どーしてなのか理由は一つしかない気がするけど、信じられない。
それなのに、先輩はあたしに「もう、誰も来れないよ」って言って、にっこりと笑った。
怖い。一瞬、いつもの先輩じゃない気がして、凄く怖い。
「愛花……」
思わず逃げようとしたあたしを、先輩は腕を掴んで引き戻し、あたしは拘束されるように背後から抱き竦められた。


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