桃香語り(3)-1
海田お兄ちゃんは、考えてみれば、わたしたち三姉妹に巻き込まれているだけです。お兄ちゃんにも、サービスが必要かもしれません。
(白香お姉ちゃんのおっぱいペット化に成功したら、お兄ちゃんにも、白香お姉ちゃんのおっぱい、わけてあげるからね‥‥)
(モミモミ、チューチューもさせてあげるよ‥‥。なんか、白香お姉ちゃんが苦手みたいだから、抵抗できないように拘束して――あ、そういうのも苦手なのかな‥‥? ――じゃあ、わたしが命令すればお兄ちゃんにも服じゅうするように、しっかり、みっちり、調教してから‥‥)
しかし、冷たいかもしれませんが少なくともその段階に行くまでは、白香お姉ちゃんの調教に海田お兄ちゃんを、関わらせるつもりはわたしはありません。幸也と片桐さんがいれば、じゅうぶんだからです。
これもかなり悪いですが、当分はお兄ちゃんは脇役なのですから。しかし、また――。
(それとも、お兄ちゃんは、紅香お姉ちゃんのおっぱいだけでじゅうぶんなのかな‥‥)
海田お兄ちゃんとの最後の場面を思い出しました。あのおフロ上がり‥‥。
桃香を、いえ、桃香のこのオッパイを目を丸くして見つめていた、お兄ちゃんの一生懸命な
(うーん。なんだか‥‥)
海田お兄ちゃんがかわいそうにも思えてきてしまいました。わたしは、考えてしまいました。
(それともそれとも、やっぱり桃香のおっぱいも、弄りたいのかな‥‥? 白香お姉ちゃんに監視されてない状況で――)
(――それよりも、紅香お姉ちゃんがいないときのほうがいいのかな――。白香お姉ちゃんのあの
といっしょに‥‥)
考えは続きましたが、答は出なかったのでした。が、
(いつか、そのうちに、試してみようかな‥‥)
と、そんなことも思うわたしでした‥‥。
最終的に、幸也のろうらくには成功しました。条件は、ほとんど飲んでくれました。
そしてまた、海田お兄ちゃんだけでなく、今回のことにあたっては、もうひとりのお姉ちゃんも遠ざけておこうと、わたしは決めたのでした。
(紅香お姉ちゃんは、優しいよね。昔からずっと‥‥。でも――)
わたしは心のうちでつぶやきます。
わたしの調教中、紅香お姉ちゃんは何度も、わたしをかばってくれました。でも――。わたしは、こうも思うのです。
(優しすぎるよ、紅香お姉ちゃんは‥‥)
わたしは今日も、片桐さんに会いに行きます。いま、準備をしているところです。
デートじゃありません。「可愛がって」もらうため、じゃないです。わたしは、すでに計画を実行に移そうとしていたのです。
幸也とも、現地で落ち合う予定です。あの研究室のビルで。