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陽炎の渓谷
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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奪われた恋人-6

「あ、あ、ああっ……イクっ……い、イってしまう、先生、私、もう……」
「う、く、くぅ……ぼ、僕もです、先生」
 教授の顔に明るい笑顔が広がった。
「いいさ、イきなさい。君たちは二人とも、僕の可愛い生徒だよ!」
 ズン、と教授が放ったとどめの一撃が、玲奈の下腹部の奥の奥深くにジンと響き渡り、弾けた快感が炭酸の泡の様にジュワーっと彼女の下半身に広がっていった。
「ダメ……ダメよ、こんなの……」
 玲奈が顎を震わせながら声を絞り出した。
「嫌っ! やっぱり嫌よ、他の男に犯されてイってしまう所を幸弘くんに見られるなんて!」
 だがしかし。既に燃え上がってしまった絶頂を、止めることなど誰にも出来はしないのだ。
「あ……ああ……あはぁ……嫌ーーーっ!」
 玲奈は机の上で上半身を折れそうな程に反り返らせ、眉根をギュッと寄せて唇を震わせた。そして、ガクッ、ガクン、と腰を揺すり、全身を細かく振動させながら硬直した。
 幸弘はそんな玲奈をじっと見つめながら、自分の肉棒を握りしめて仁王立ちし、膝をカクンカクンと揺らした。
「むぅ……」
 そして湧き上がるマグマのごとき快感を下腹部に感じながら、玲奈への思いを宙へぶちまけた。
「ああ、玲奈……。僕の、玲奈……」
 それは物理法則通りのきれいな放物線を描いて飛び、玲奈の左目の下にベチョリ、と張り付いた。
 それを合図にしたかの様に、玲奈は一気に脱力し、バタリ、と机に突っ伏してズルズルと滑り落ち、後ろ向きに倒れた。
「んはっ……」
 幸弘はガクリと膝を突き、そのまま前に倒れた。
 玲奈の左手と幸弘の右手が重なり合い、二人はそのまま意識を失った。

 その後、二人は音大に入学し、教授は時折気まぐれのように玲奈を抱いた。そんな時、幸弘も必ず同時に呼び出され、玲奈が乱れ狂う様を見せられながら自分も放出した。
 幸弘に見られながら教授に犯される時、玲奈は激しく乱れたが、教授は恋人であるはずの幸弘には彼女に指一本触れさせなかった。
 幸弘と玲奈の間に、体の交わりは一切無かった。しかし、二人は紛れもなく恋人同士だった。心で繋がっていた。愛し合っていた。そして……性癖で繋がっていた。
 恋人に見られながら別の男に犯され、欲情する玲奈。
 恋人が他の男に乱れ狂わされるのを見て興奮する幸弘。
 そんな三人の奇妙な関係が唐突に終わったのは、幸弘と玲奈が音大の卒業を数ヶ月後に控えた頃だった。
 教授が突然退職してしまったのだ。彼に強姦された、と誰かが大学に訴えたのが理由だとのウワサが流れたが、真偽の程は定かでは無い。加際教授のレッスンは、誰とでも相性が良いというわけにはいかなかったのかもしれない。
 卒業後、改めて交際を始めた幸弘と玲奈は、幸せな結婚をした。そして、それからの約十年間、二人ともその事は忘れていた。
 しかし、有る出来事が、歪んだ性癖を彼らに思い出させる事になる。


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