白香語り(6)-3
この器具の取り付けは、わたしがやった。といっても、ゼロからやったわけではなく、基部の取り付けはリビングに懸架装置を取り付けてもらった際、業者の人にやってもらっていた。しかし、そこに器具を取り付けるのは、わたしひとりでやった。わたしは調教責任者だ。それくらいの義務は果たさねばならない。
いま、麻縄にはある程度の余裕を持たせてある。桃香は、浴室内ならだいたい自由に動きまわれるはずだ。器具はいま居る洗い場の直上に取り付けてあるので、湯船に入るときはしゃがむことはできないと思うが、その段階までにおとなしくさせておくというプランを、わたしは立てていた。――逆に言えば、そのときまでにはおとなしくさせておかなくてはならないのだ。いまこうやって、タワシをつかって桃香を責めているのも、そういう理由だからだ。女体調教は、生易しいことではない。ある程度、計画を立てて進めなければならないのだ――紅香は、心配そうに、わたしと桃香とを見ていた。
「ほら、この間の、覚えてるでしょ? 桃香も、オッパイでわたしにご奉仕してみなさい」
わたしはそんなことを言いながら、桃香に、おっぱいを中心にしてわたしにカラダをすりつけさせた。
「そのうち片桐さんにもしてあげなさい」
「う、うん‥‥。桃香、おっぱいご奉仕、します‥‥」
「ふふふ‥‥」
桃香のプリプリした乳房、コリコリした乳首は、いまやわたしのものだった。これが、調教だ。淫ら風呂は長く続いた。わたしは知っている。おっぱい好きの男が、こうされると喜ぶことを‥‥。
(彼も、そうでしょうね。きっと‥‥)
わたしは、彼を思い浮かべた。最近うちに呼んでいない彼、海田くんのことを。そして、
(紅香にやらせてみようか、いや、それもいいけど――)
と、ヘンな気分に襲われてしまった。
(自分でもしてみよっかな‥‥)
――‥‥い、いや、要は‥‥男なら誰でも、とは言わないが、試してみたいのだ、わたしは。
片桐氏のような大人の男の人ではない、少年に。
(わたしの爆乳――おっぱい力を‥‥)
‥‥――。