第三話 悪魔撃墜-3
「さてと、遊ぶか」と雪江のドレスの裾を首まで捲り上げ、それで腕と顔をぐるぐる巻きにして、「ネギ坊主」状態にした。
「な、何をするのよ!」と雪江はもがいたが、手首には手錠、腕も自由にならず、おまけに何も見えない。もがけば体がふらつく。
「危ないな、おっとと」
男は雪江の体を左右に揺らして弄び、雪江が倒れないように堪えてる間にブラジャーのホックを外した。
「大きなおっぱいだな」
「い、イヤよ」
男はいやらしい笑い声を上げているが、雪江は長年水商売で生きてきた女だ。脅かされたり、他人には言えないが暴行されたこともある。
こんなことで、簡単には諦めはしない。仕返しの方法も知っている。
「今度はオマ○コを見せてもらおうかな」
男が雪江をぐるっと廻して自分に向けて、パンティ脱がせようとしゃがんだ時、雪江はエィ!と膝で蹴り上げた。すると、それが見事に男の顎を捉え、頭が後ろにすっ飛び、ダーン!と後頭部をテーブルの縁に打ちつけた。
「痛っ……」
男が頭を押さえて転がっている隙に、雪江は必死にもがいて、両腕を縛っていたドレスの布地を頭の上に押し上げた。
足元に転がる男は大男だが、自分の店で暴れる者は許せない。雪江は「バカにしないでよ!」とサンダルで男の顔をグサッ!と踏みつけると、尖った踵が頬を切り裂き、床は赤く染まった。
しかし、男もしぶとい。「このババア、殺してやる!」と雪江に掴みかかってきた。
だが、雪江も必死。「死ね!」ビンやグラスを投げつけ、男の手を振り切りと、そのまま店の外に飛び出した。