旅の夜-5
≪狙っていたのよ≫
「よかった?」
「は、はい」
頬に掛かる夜風が涼しく、のぼせていた頭がスッキリしてきました。
彼女が私から離れると、白い精液の滓が湯の中に漂いました。
「叱られるわね」
「や、ヤバいなあ」
私は傍にあった手桶で汚れを汲み出しましたが、全部は取れませんでした。
「ははは、大丈夫よ。誰のだか分かりっこないんだから」
「はあ…」
だけど、見つかったら、それこそとんでもないことになります。
私は急いでここから出たかったのですが、彼女は慌てもせずに、湯から出ると、縁石の上に座って股間を湯で洗い流していました。
「早苗さん、急いで!」
「何を慌てているの?」
「だって、誰か入ってきたら大変ですよ」
「大丈夫よ。鍵掛けて『営業終了』って札も出してきたから、誰も来ないわよ。さあ、きれいになった」
そして、彼女は「いらっしゃい」と私の手を引いて隣に座らせると、湯で私のペニスを洗いながら、「偶然じゃやないのよ」と言いました。
「えっ?」
私は何のことだか分りませんでしたが、「君を追いかけて来たのよ」と早苗さんは笑っていました。
「眠れなくて、お風呂にでも入ろうかと部屋を出たの。そうしたら、君の姿が目に入って、そのままついて来たのよ」と言うのです。
まさか、そんなこと、私は信じられませんでしたが、彼女は顔を赤くしながら、「最初にバスに乗った時から君のことをずっと狙ってたんだぞ」と告ってきました。
この3日間、同じバスに乗り、一緒にあちらこちらに行ったのですが、ただの「オバンサン」としか思っていませんでした。でも、そんな話を聞いたら、早苗さんが急に好きになってしまい、私はまたもペニスが硬くなってきました。
今では薬を飲んでも、そんなことにはなりませんが、16歳の頃は、オナニーは続けて2回するのが当たり前でしたから、こうなるのも不思議ではありませんでした。
「君も正直ね。こんなオバチャンなのに」
「ち、違います。僕は早苗さんが好きです。大好きです」
「あ、り、が、と…チュッ、チュッパ…」
「あっ、あ、あああ…」
早苗さんが私のペニスを口に含むと、そのままフェラチオを始めました。
「鍵を掛けた」、「営業終了の札を出した」
もう慌てることはありません。
その後のことは、ご想像の通りです。
敷き詰められた天然石がベッド替わり、フェラチオから始まり、クンニ、そして正常位でのセックス。終われば露天風呂の湯で体を洗い、また始める。騎上位、バック…疲れ果てているに、シックスナインで互いの性器を刺激し、最後に再び正常位で交わりました。
私たちが互いの部屋に戻ったのは、夜が白みかけてきた頃でした。