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覗き屋の悔恨
【フェチ/マニア 官能小説】

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覗き屋の悔恨-5

悔恨

とても刺激的でしたが、SMクラブは高額です。とてもお金が続きません。それで、とうとう、本物の覗き屋の道に入ってしまいました。35歳の時です。

「明日、会社に行くから」
「えっ、またですか」
「仕方がないだろう、忙しいんだから」

どなたもご経験があると思いますが、せっかくの休みなのに出勤する、嫌なものですが、私は頻繁に行いました。でも、私の場合、「出勤」するのは会社ではなく、会社の近くのデパートでした。コインロッカーからスポーツバックを取り出し、それを持ってデパートに行きます。トイレで繋ぎの作業服に着替えると、そのトイレにある掃除道具入れにスポーツバックを入れ、私はバケツを手に女子トイレに向かいます。

「掃除ですが、いいですか?」と声を掛け、「あら、嫌だ」と反応があると、「失礼しました」、無ければ、そこに入り込み、一つの個室に「故障中」と貼り紙をします。そこが私の「覗き部屋」になりました。

狭いところですが、床に寝転び、壁の隙間から隣を覗きます。一日中覗いていても全く飽きませんでした。

一方で、会社で順調に出世した私は本当に休日出勤することか多くなりました。ですが、技術革新の世の中、小型カメラという便利なものが登場していました。私はさっそく購入し、盗撮に切り替えました。

手法は同じです。会社に出掛けた空き時間に、作業服に着替え、デパートに行って、小型カメラを仕掛ける。閉店間際に行って回収する。写真も動画もあります。

しかし、調子に乗り過ぎました。自分の会社で捕まるとは全くバカなことをしてしまったものです。

警察が来ました。これから事情聴取を受けます。そして、その後に逮捕かな……もう会社は首でしょう。懲戒解雇だと退職金は無しかも知れません。家族には何て言おうか、それより、これからどうやって生きていくのか。「後悔、先に立たず」、全くその通りです。

                                     (了)


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