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裸の巨人さくらちゃん
【フェチ/マニア 官能小説】

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さくらちゃんは突然現れる-1

 さくらちゃんは突然現れる。さくらちゃんは、名前は日本人らしいけれど、チェコから来た。日本びいきの両親が、選んで付けた名前だそうだ。さくらちゃんに会ったとき、僕たちは小学校の三年生だった。一年後、さくらちゃんはまたどこかへ引っ越していった。それきり会ったことはなかった。
僕は今年で二十一になる。地方の都市の大学に通っている。
「巨人が現れました。巨人が現れました。慌てずに安全な所へ避難してください。」
携帯電話から大きな声で警報が鳴った。いつも思うが、どこへ避難しろという指示はない。さくらちゃんはどこへ行くか分からないからだ。安全な所というのは、だから個人責任である。僕は、アパートから逃げたことがない。
窓を開けてみた。海が遠くに見えて、日の光に波が輝いている。春霞のかかった空は柔らかに明るい。その空と海を背景として、さくらちゃんは居た。
防衛庁の発表では、身長五十メートル。体重は不明。十二三歳のヨーロッパ系少女の様相をした巨人。実年齢不明。金髪、全裸。出現理由も目的も一切不明。でも、あれは間違いなくさくらちゃんだ。
僕は双眼鏡を取り出した。さくらちゃんは素っ裸だ。いつか見たいと思っていた女の子の体が、ここから見える。僕は、あの頃さくらちゃんが好きだった。今でも好きだと分かった。だから、ロリコンである。
僕は双眼鏡を覗きながら、部屋でパンツを下ろした。 


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