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翔べない鷹は愛しきかな――僕はあの日常を絶対忘れない。――
【悲恋 恋愛小説】

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翔べない鷹は愛しきかな――僕はあの日常を絶対忘れない。――-7

「ねぇ、せっかく飼育係になったんだからウサギに名前付けない?」
動物好きの加奈に巻き込まれて3人で飼育係になったんだっけ。
「おっ、それいいな。じゃあこの白と黒が混ざったやつ、ゼブラにしようぜ。」
「まんまじゃん。」
でもなんだかんだ言って皆で可愛がってたっけ。
でも僕達は知らなかったんだ。想像以上に好きになってた事。
「タカちゃん!翔!なんかゼブラの様子が…!」
ゼブラは横になったまま動かなかった。
「僕、先生呼んでくるよ!」
だけど無駄だった。
「ゼブラ…」
「しょうがないよ…」
そう言いながら僕と加奈は泣いていた。
「だぁーっ!くよくよすんな!ゼブラだっていつかは死ぬんだよ。だけど俺達はゼブラが好きだった。それでいいじゃねぇか。」
そう言ったタカは僕達より泣いていた。
「…なんだよ。俺だって寂しい時ぐらいあんだよ。だから支え合って生きてかねぇとな。」
その時知ったんだ。人は人がいてくれるから生きていけるんだって。
そしてそれを認めるからこそ強くなれるんだ。


これはあくまで僕なりの解釈なんだけど、そうなんだろ?タカ。

いや、もしかしたら人それぞれなのかもね。


でも僕は今そんな僕が好きだよ。



「さて、帰ろうか。」
「うん。」
そう言って僕達は立ち上がった。
―end.


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