白香語り(3)-2
わが妹・紅香は、それはもう面白いように、
「ひあああ、あっ、あっ、ああっ! や、やめてええっ!」
と涙を流しながら、わたしの手の筆記具の意地悪な尖端から、身をよじって逃れようともがく。
「やめてえっ! お、おね――‥‥や、やめてえええっ!」
哀願。また、哀願。サイズ九三センチの巨乳美少女のその痴態は、なかなかの見ものだった。が、いかんせんボディが揺れすぎて、突き立つモノもなかなかうまく突き立てられなくなった。それでわたしは、桃香に紅香の体を押さえさせて、続行することにした。しかし、それもまた、
「お、お姉ちゃんっ。ほらっ。動かない動かない。痛くないよっ――あ、痛いかw」
「い、いや、いやああっ。し、白‥‥お姉ちゃん――あンっ! や、やめてええっ!」
と、にぎやかさが増しただけで、スムーズにはいかない。――実際、シャープペンシルでこれぐらいツンツンしただけでは、痛さはそれほどでもないはずだ。
(シャーペンでは、ね‥‥)
むしろ紅香はいま、くすぐったさのほうを覚えているのだと思う。それでいい。わたしが見たいのは、紅香の身悶えであって、苦痛の表情ではないのだから。
「桃香、代わろっか」
わたしは言った。桃香は非力すぎて、紅香を止められない。揺れ動くその乳首だけを狙うのは、いい加減しんどくなっていた。
「え? ほんとっ?」
桃香の顔が、ぱっと輝いた。わたしの言わんとするところを理解したようだ。わたしと末妹は、前後と配役を入れ替えた。つまり、桃香より腕力のあるわたしが、背後から紅香のカラダをがっちりと押さえ、小柄な桃香が、目の前の紅香の無防備な桜蕾たちを、シャーペンで責めるのだ。
「ほらほらー。お姉ちゃん、ほらほらー、ツン、ツンツン♡ どうお? 感じてる? ほらほら、ツンツン、ツンツン♡」
桃香が、実際にそう口にしながら、紅香の乳首に尖端を突き立てると、
「ひいっ、ひあああっ! もっ、ももっ‥‥や、やめてええっ! わ、わたっ‥‥おっ、おかしくなっちゃっ‥‥。わたし――ひゃうっ!」
と紅香は泣き叫びながら、驚くほどの力でわたしの腕のなかで暴れる。しかし、わたしとてそれでひるみはしない。ありったけの力でしっかりと押さえつけたまま、続けた。
「いいのよー紅香。おかしくなっちゃって‥‥。ほらほら、またオッパイに突き立つよ♡」
「ひゃうん! や、や、やめてっ! 許してえっ」
そこでわたしは、いったん桃香にツンツンを止めさせて、紅香に言った。
「なによお、そんなに痛くないでしょう? ――ホントは、感じちゃってるんでしょう? ねえ?」