投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最初へ わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 78 わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 80 わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最後へ

もしかしたらという、希望があればそれにすがる、駄目な順子-4

 初夏の鯵のなめろう、青唐辛子を僅かに利かせてあります、付けあわせのケンつまと一緒にお召し上がりください。
 粒貝煮、生姜風味、貝の甘みと食感をお楽しみください。
 口直しの小肌の握り、今や全国に知れ渡る江戸前の職人芸、ご賞味ください……
 山女と鮎の双身焼きでございます、蓼酢をつけながら御調味くださいませ。
 山独活、コゴミ、漉油の天婦羅でございます、お好みで抹茶塩でもお楽しみください。
 今年の新蕎麦を手打ちにいたしました。薬味はすりおろした山葵だけで香りをお楽しみください。
 料理を仲居さんがそれぞれ説明してくれるの、どれもおいしいけれど、栞理姉さんがいるからだろうね、新婚旅行ってこんな感じなのかな? とってもロマンティックな夜って感じ。
 栞理姉さんの左肱があたしの右肱とぶつかり合う、利き手の違いすらお互いをしちゃうっていう初々しさ、
「ごめんなさい栞理姉さん」
「謝ることなんてしないでください、それから外では姉さんなんてお付けにならないで」
 でも親しき仲にも礼儀って、大事なことだと、ひとつ間違えれば一つ屋根の下の赤の他人が、ずうずうしくなんて良くないって。
「あら、口元にお醤油がついてますわ」
 栞理の折れそうに細い指で、あたしの唇についたお醤油をそっとふき取り、それをチュッと舐め取り、二人笑いあったわ。
 ああなんてことないこと、とても幸せ、食事のときママに気を遣わなくていいのなんて久しぶり、栞理姉さんってばあたしが気を遣わないように気を遣ってくれてるのわかるから、もっと自然になるようなれるように、がんばらないと、っておかしいね、自然になるようがんばるなんて不自然なのに、無理してシャチホコばってもどうせすぐにボロが出るんだし、栞理の言うように、ありのままでいればいいのかな。
 食事を済ませた後は大浴場で入浴、でもあたしには人に見せられないものがあるから……
「順子さん、行きましょ」
「う、うん……」
 覚悟は決まっていたけど、これから二人きりでお風呂に入り、行われる秘め事を想像すると頬の上気が止められない、できることならお風呂に入る前の栞理の体臭を嗅ぎたい、綺麗なだけじゃなくて普段の栞理を知りたい、そう思うとぞくぞくするような興奮を覚えるの、ママなんかとは違う、制服の中にしまわれた細くやわらかい肌をあたしの肌で味わいたいわ、
 クラスの皆が大浴場に向かう途中、あたしたち二人はそっと集団を離れ、宿泊ホテル最上階へ向かうの、栞理姉さんが特別に取っておいたという二人だけのお部屋、あとでクラスの女子はなんて噂し、からかわれるだろうかな? 嬉しく恥ずかしい初夜のあたし、って処女でもないくせに、なに女の子女の子してるのかしら〜でもこんな楽しいの愉しまなくちゃソンじゃん。


わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最初へ わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 78 わるい娘、メンヘラビッチとの出会い 80 わるい娘、メンヘラビッチとの出会いの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前