梨花-56
「あれは詐欺だな」
「Tバック見せなかったわね」
「爺ちゃん婆ちゃんが面白そうに笑ってたのが理解出来ない」
「うん。つまらなかったね」
「ああいうのは普段テレビで見てるタレントの実物を見たっていうだけで満足してるんだろうな」
「そうか。ここらへんじゃ街を歩いていてタレントに出会うなんてこと無いものね」
「それは東京にいてもそうだろう。俺は街でタレントに出会ったことなんて無いぞ」
「殆ど出歩かないじゃない」
「まあそれもそうだけど。お前は街で良く出会うのか?」
「ううん。でも良くお店に来るわよ。歌手とか俳優とか」
「それは街で出会うのとはちょっと違うさ。でもそれも東京だからこそか」
「そうよ。ここらのスナックにタレントが飲みにくるなんてことは無いもの」
「そうだな。それにしてもTバックは期待はずれだったな」
「私が見せて上げるわよ」
「今穿いてるの?」
「ううん、今は鈴がなるようにノーパン。でも部屋に帰ったら穿いて上げる」
「それじゃそうするか」
梨花は部屋に戻ると持ってきた5枚のTバックを全部取っ替え引っ替え穿いて見せた。後ろを向いたりかがんだりしてオサムに見せている。
「お前たった2泊なのになんでそんなに下着持って来たの?」
「そんなの女のたしなみよ」
「下着を沢山用意しておくのが女のたしなみなのか?」
「そうよ。だってあそこから涙や涎が出たら穿き替えなきゃいけないでしょ」
「なるほど、なるほど。女は濡れ易いんだ」
「男は濡れにくいの?」
「時々おしっこはチビル」
「汚い。オサムの涙っておしっこのことか」
「そろそろ家族風呂っていうのに行ってみよう」
「うんそうしよう」
「ちょっと待て。これを付けなきゃいかん」
「うわあ。出た」
オサムは梨花を座らせ、かがんで作業していたが首が痛くなってしまった。
「お前ちょっと寝て足を拡げろよ。首が痛くなった」
「ハイ」
「そうそう初めからこうすれば良かったんだ」
「なんであんな苦しそうな格好してやってるんだろって不思議に思ったわ」
「そう思ったら自発的に寝ろよ」
「だって気が進まないんだもの」
「なんで?」
「こんな大きいのやっぱり恥ずかしいわよ」
「そうか? じゃもっとデカイのにすれば良かったかな」
家族風呂は部屋に付属しているのではない。地下2階の大浴場に隣接して幾つかの家族風呂があり、予約した時間が来ると入りに行くというシステムになっている。廊下を2人で歩いていくと二つの鈴が異なる音色を出して鳴った。いつも付けている鈴とさっきお土産として買った大きな鈴である。音がするからすれ違う人が不思議そうに振り返るが2人は知らん顔して進んでいく。脱衣場で裸になると鈴は梨花の分泌液で濡れて光っていた。
「お前感じてるんだな。おつゆが激しいぞ」
「だって恥ずかしいのよ。感じるなって言っても無理だわ」
「あ、あ、あ、垂れる、垂れる」
「厭だ」
オサムは梨花の股間にしゃがむと上を向いて鈴から垂れてくる液体を口に受け止めた。
「うーん。しょっぱい。これはおしっこだろう」
「違うわよ。あそこの涙」
「本当か? 涙だからしょっぱいのかな」
オサムはことさら音を立てて舌舐めずりしている。
「ちょっと腰を振ってみな」
「ほら」
鈴が軽やかに盛大に鳴る。2人きりになってしまえばもう恥ずかしいこともないので梨花も面白そうに腰を振って鈴を鳴らす。