通販でお色気作戦-3
「えっ!こんなの着るの?」
「だってパジャマだったら、エッチな下着を穿いてることに気づかないよ」
「そ、それもそうね…でも…」
躊躇する智美を尻目に、春奈はカートにそれを2着入れた。
「はい、スケスケネグリジェ2着と。これ着たらイチコロよ」
「そ、そうね…」
智美はもう反対はしなかった。
ここまで来たらこれで止める手はない。春奈はさらにハードルの高いモノを物色し始めた。
画面をスクロールさせた春奈はその画像を見てニヤリと微笑んだ。自分だけなら怖くて進めなかったが、気が大きくなった春奈はその画像をタップした。
「ねえ、こんなのもあるよ」
大きく拡大されたピンクローターの画像を智美に差し向けた。
「や、やだ、使ったことあるの?」
「うふふ、智美さんは?」
智美が目を丸くしながら聞いたが、春奈は答えずにそのまま聞き返した。
「ないない!でも…」
慌てて否定する智美だったが、なにかを言いかけて直ぐにやめた。
「『でも』なに?今さら隠しても仕方がないでしょ」
智美の考えが気になる春奈は答えを急かした。
「それもそうね。興味はあるかなって思ったの…」
淫らな行為を目的とする卑猥な下着を一緒に買い、卑猥な言葉まで口にしたのだ。春奈に対して心を開いた智美は、真っ赤になりながらも答えた。
「やあねえ、エッチなんだから」
言葉とは裏腹に春奈は満更でもない表情になった。
「もうやめてよ。で、春奈さんは使ったことあるの?」
智美は恥ずかしさを紛らわすために、春奈に矛先を向けた。
「1度だけ…」
答えを返した春奈は、そのときの刺激を思い出して、無意識に内股に力を入れてもじもじし始めた。
「うそ!(こんなに童顔なのに…)」
いまだに少女漫画を愛読する智美は、童顔の女は純情であるとの固定概念を持っていた。春奈の顔からどうしてもピンクローターを使っている姿が思い浮かばなかった。
「昔よ、昔。元彼が買ってきたの」
「で、で、どうだったの?」
使ったことのない智美は前のめりになった。
「うーん、いきなり【強】でされたから楽しむどころじゃなかったのよ。もっと弱めだったら楽しめたのに…」
春奈は残念そうな表情を浮かべた。
「そんなものなのね。で、弱めのときはどうだったの?」
それを想像しつつ、智美もいつしか内股をもぞもぞとさせていた。
「それが2股かけられていたのがわかって、そいつとは直ぐに別れたのよ。だからそれっきり」
「そうなんだ…」
構えながら答えを待っていた智美はガッカリした。
「うふふ、ごめんね。期待させちゃったかな」
「それを聞いて余計に気になってきたよ」
勢いとは恐ろしいものだ、智美は正直に言った。