特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』act.1-10
事切れた様に日立にしがみつく飛鳥。涙は止まる事を知らない。
「ご…ごめんな」
日立が困った顔で呟く。
「飛鳥、ごめん」
草野も唇を寄せて呟く。
飛鳥の頭が左右に揺れる。飛鳥は泣いているが、悲しかったからでは無い。痛かったからでは無い。
(ずっと三人で友達だと諦めてたから…)
「嬉し、い…の。あたし、好きな人と…幸せだよ。好きだよ、好き。二人が、大好き…」
お互いに笑い合い、唇を重ねる。
目の前の野球馬鹿と荒々しいキス。後ろを向くとバイト馬鹿と濃厚なキス。
ゆっくり動く腰に、痛みは段々姿を消していった様だ。
日立が手を伸ばし、机の上に置かれていたローションのボトルを掴んで蓋を開けた。
掌に液を垂らして、三人の融合部に擦りつける。くちゅくちゅと抽挿が幾分スムーズになる。
「んあ、っあん…あっ、あっ…」
飛鳥の声にも甘さが戻り、二人にも笑みが戻る。
「っは、っ…飛鳥、良いよ。すげーいい」
ぐちゅ、っぢゅぷ…と蜜壺を上下する雄芯。日立はうねる飛鳥の胎内に、身震いする様な快楽を感じる。
「俺も。…っはぁ、くぅ、…良いよ、気持ち良いよ…」
にゅぷ、じゅぷ…と菊門を出入りする雄芯。草野は覆い被さる様に身体を密着させ、両手は後ろから飛鳥の胸を揉みしだく。
奥へ奥へと吸い込まれる様に蠢く中は、今までのセックスでは感じた事がない程の吸引力で、気を抜くと身体が沈んでしまう錯覚を覚える。
「んああっ…やぁっ、ひっあ…あああああっ、だめっ…やっ…」
身を捩り下半身を震わす。両方に入れられた身体は、下半身自体が膣になった様で痛みと快楽がごちゃまぜだ。
薄い粘膜を隔てて、二人が擦り合う様に刺激を与えてくれる。
心も身体も階段を駈け登る。二人の身体に身を委ねた飛鳥が、絶頂に達するのは難しい事では無かった。
「……やぁっ、も、っああ、くるっ…あっ、だめっ…あっあ、ああっ」
ぎゅうううっと飛鳥の身体に力が入る。脊髄を熱い塊が駆け抜ける。
その瞬間を逃さずに
「俺も…っあ、あっ、くうぅっ」
「あぁっ、駄目だ…いくっ、あっ」
二人は競り上がる射精感を止める事無く、飛鳥の最奥に精を吐き出す。
互いの身体をぎゅっと抱き締めて…
柔らかいキスが落ちる。
「愛してるよ」二人の声が意識を失いかけている飛鳥の鼓膜を揺らした…
「課題、まだまだじゃね?」
「あ、確かに」
まったりとしたセックスも終わり、体力の有り余る男共は元気だった。
「何がぁ?」
ソファーで丸まった飛鳥が掠れた声で尋ねた。
誰のか解らないワイシャツを着て、さながら座礁したイルカの様に動かない。
「んー、ほらこの化学の課題。俺、何回射精出来るか、だろ?」
ニヤリて笑って日立はレポート用紙を飛鳥に突き出す。
『課題:一日で何回、女性の身体で射精が出来るか調べよ』