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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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スイートルームの宴-6

宮本には、身を震わす由香里の涙が意味するものはわからなかったが、自分の考えていた事を由香里に伝えようと思った。何故かこの機会を逃すと後悔しそうな気がしたからだ。

「由香里先生、今度はオレ達もあんな風に撮されませんか?」

無防備な状態で声をかけられた由香里はドキリとした。

「ど、どういう意味ですか?」

妬みの涙を見られた由香里は慌てて涙を拭った。取り繕う事が気になり、宮本の言葉の意味を咀嚼できていない。

「だから、今度は由香里先生がウェディングドレスを着て、オレがタキシード着て、記念撮影したいんですよ」

宮本が少しわかりやすく説明をした。

「そ、それって…」

由香里もバカではない。宮本の言葉は理解したが、虚を衝かれたために言葉が続かなかった。

「結婚してください」

畳み掛けた宮本のプロポーズに由香里はビクリと身を震わせた。

宮本の地声は大きい。新婦達は肉棒を咥えながら目を見開いてお互いを見詰め合い、星司は訳知り顔で微笑み、雄一は一瞬驚いたが、直ぐにいつもの軽薄な笑みを浮かべた。

「じょ、冗談はやめてください」

そんな事があるはずはない。尻軽な女をからかっただけだと由香里は思った。いつものように軽く返せばいいのだが、今の由香里にはそれができなかった。

「冗談ではありません」

宮本は迫り気味に言った。

(まだ続けるつもりなの…)

普段の宮本もこんな感じでふざける事も多かったため、由香里はそう受け取った。宮本はこの後でニンマリと微笑むのが常だった。その笑顔も好きだったが、今の精神状態では堪えれそうになかった。

「もう、からかわないで…」

由香里の目から、さっきにも増してぽろぽろ涙が零れ落ちた。

「ゆ、由香里先生?」

宮本が期待していたのは違う涙だ。歓喜の涙か理性的な由香里のアッサリとした拒否しか想定していなかった。それがこんな感じで泣かれると思わなかった宮本は慌てた。

「悠子」

いつになくオロオロする宮本の様子に、星司は肉棒を頬張りながら動きの止まった優子を通して悠子に目配せした。

(え〜、あたしが〜?)

「頼む」

(ホント、男ってこんな時には役立たずなんだから)

ぶつぶつと不満を溢しながらも同意した悠子は、優子に身体を借りて咥えた肉棒から口を離した。

「由香里先生」

悠子は由香里の五感に働きかけて自分の姿を由香里に見せた。

今の由香里にとって新婦の姿はまぶし過ぎた。由香里は泣き顔を隠すように顔を伏せた。

「プロポーズされたのにそんな顔したらダメでしょ」

「悠子さんまで…」

悠子まで悪のりしている。今の由香里はそう考えてしまうほど頑なだった。カチンときた由香里は悠子に言い返そうとして顔を上げた。しかし、自分に視線が集まっている事に気づいて狼狽えた。

「うっ…」

自分に向けられるそれらの視線に憐れみの色を勘繰ってしまい、自身の惨めさに堪えきれなくなった由香里は、その場を逃れようと立ち上がった。 



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