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雪娘たちと転校生
【ロリ 官能小説】

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クセニヤ-3

「どうだ、お前、お父さんと特区に来たけど、やっぱりこっちでお母さんと暮らすか。」
突然、夕飯の時に父親から聞かれた。
「友達もできなくて辛いんじゃないのか。来たばっかりだけど、中学に上がるタイミングで変われば問題ないだろう。」
父親と暮らすことになったのは、思春期に入る男の子なら男親といたほうが何かとやりやすいだろうとの、両親の考えからだった。
森村は中学校に思いを馳せてみた。地元の中学校に対するイメージは、森村にとって良いものではなかった。何やらがちゃがちゃとした雰囲気の、図体のでかい男女が集まっている。小学校とはまるで別世界の感があった。そこで自分はどうなり、何をしていくのだろう。高校に上がり、大学へ行くのか。つまらぬ未来を見通せたような気が森村はした。
「お父さんは大丈夫だって言うけど、お前が特区の病気になるんじゃないかって、心配もあるの。」
母親が言った。
特区にいたらどうなるのか。想像してみたが、森村には何の具体的なイメージも湧かなかった。だから冒険だった。中学校も同じメンバーだとアグラーヤは言った。ならば、人の関係はこちらより分かっている。特区と内地の実際を知って、特区自体に今は興味があった。
そのとき、森村のポケットで携帯電話が鳴った。
「あ、ごめん。」
両親に断った森村が取り出してみると、通話でなく、アナスタシヤが動画を送ってきたサインだった。メッセージが付いていて
「初めての生理になりそう! お腹痛い。生理用品お父さんに買ってもらうのホントにイヤ! 自分で買うのは恥ずかしいし。あんた買ってよ。」
森村は「自分で買え、ばか。」とだけ返信して、携帯をしまった。それから
「俺、特区にこのまま住んでいたい。また人と別れるの嫌だし、特区が好きになってきたから。」
そう答えた。決心の固さを森村は自分で心に感じていた。特区には彼女もいる。体で結ばれた女子たちとの「友情」は崩れないだろう。これこそ親友ではないのか。クセニヤとも、帰ったらきっとそうなれるに違いない。
育った内地でずっと自信のなかった森村は、熱のような力強い勇気が湧き上がってくるのに驚いていた。クセニヤの病気も、自分がいれば何とかなる。そんな確信を疑うことができなかった。


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