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約束のピンキーリング
【女性向け 官能小説】

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-3


オープニング会議を終えて、岡本主任の第一印象は
出来る―――
だった。

何事にもそつなく、心の中で感心することが多かった。

確かに若手中心のプロジェクトで、上の人たちは
「若手にやらせてみよう」的な実験的な要素も否めないが
それでも、そのトップに選ばれただけのことはある。

会議が終わり、その問題点と課題を話し合った後
膨大な資料作りを命じられて
プロジェクト用にあてがわれた会議室でひたすら資料を打ち込んでいた。

岡本主任はこのプロジェクトに専念することはできず
今までの仕事を抱えたまま、ということなので
今日の午後はそちらの仕事をするらしい。

私は一人で、午後いっぱいかかってその資料を作り上げた。

「お疲れ。どこまで終わった?」

そう言いながら、カギのかかっている会議室にピッと社員証をかざして解錠しながら
岡本主任が入ってきた。

「あと30分ほどだと思います」
「さすが」

岡本主任が短く口笛を吹く。

「あ〜疲れた〜」

そう言ってほんの少しネクタイを緩め
私が打つノートパソコンの横に突っ伏した。

「仕事は終わったんですか?」
「まぁ」
「じゃぁ、早くお帰り下さい。疲れが取れませんよ?」
「昨日の夜はゆっくりできなかったしな」
「・・・・」

机に突っ伏したまま楽しそうにこちらに視線を投げかける。
私は、岡本主任の言葉に無視を決め込んだ。




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