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悠子
【その他 官能小説】

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悠子-25

 「おっかしい。何で? ねえ、何でそんなこと聞くんですか?」
 「いや。男のプライドの問題だから」
 「マスターのチンポは小さいんですか? チンポの大きさなんてどうでもいいって前に言ったでしょう?」
 「あのな。僕は人のチンポなんて見たこと無いけど自分では大きい方だと思ってるんだ。ビデオ見ればモザイクがあったって大体の大きさなんて分かるだろ?」
 「それならいいじゃない。人のチンポの大きさ聞いたりして心配するから小さいのかと思ったわ」
 「いや。大きいと思っていればこそのプライドなんだ。だから前の彼より小さいなんて言われたらショックで立ち直れなくなる」
 「大袈裟ねえ。大きさなんてどうでもいいと言ってるのに」
 「馬鹿言うな。何でも大きさっていうのは大切なんだ。チンポの大きさなんて関係無いって言ったって、それじゃマッチ棒くらいだったらどうする。そんなの入れてもちっとも感じないだろう? それでも愛情があるからって満足するか?」
 「そんな極端なこと言わないでよ。どれ、ちょっと見せて頂戴。どれくらい大きいか見て上げるから」
 「おいおい。体重測定じゃ無いんだから気軽に言うなよ」
 「大丈夫よ。私男のチンポなら見慣れてるから」
 「そりゃ分かってるけど、こういのがいいムードって言うのかよ」
 「マスターと話する時はムードを盛り上げようとしても無駄だって分かったの」
 「分かった、分かった。それじゃ神聖な職場で濡れ場になだれ込んだりするといけないから、ともかく帰ろう」
 「マスターのうちに?」
 「そりゃそうだ。君のうちに帰る訳にはいかないだろ」
 「あら、別にうちでもいいですよ。場所なんて何処でもいいんです」
 「チンポの検査するだけだからか」
 「違います。濡れ場になだれ込むのに場所は選ばないっていう意味です」
 「恐ろしいこと言うなあ。後になって『何かしましたかあ。別にどうでもいいんですけどお』なんて言うなよ」
 「また。よっぽど私の言い方が気に障ったんですね。謝ります。あの頃の私と今の私はもうまるで別人なんですから」
 「そうかい」
 「ええ、マスターのお陰です。人間が明るくなって自分でも人生が楽しいもんだって思えるようになってきたんです」
 「そうか。それはいいことだね」
 「何か買って行きましょうか?」
 「何かって? あ、コンドームか」
 「馬鹿。食べる物とか飲むもののこと」
 「ああ、何か冷蔵庫に入ってるよ。アップル・ジュースだってまだあるし」
 「え? あの時の?」
 「うん」
 「まだあるってもう2ヶ月も経っているのよ。アップル・ジュース好きなんじゃ無かったの?」
 「だから濁ってる奴は好きじゃないって言っただろ?」
 「あら? あれは確か濁ってない奴だったと思うけど」
 「うん。あの時はそうだったんだけど、今は濁ってる」
 「それは腐ってるってことじゃない」
 「やっぱりそうかなあ」
 「何がやっぱりそうかなあよ。早く捨てなさい、そんな物」
 「そうか」
 「何で濁る前に飲まなかったのよ」
 「忘れてて気が付いた時は濁ってたんだよ。あれえ、確か澄んでる奴買ったと思ったんだけどなあって思った」
 「駄目ねえ、男は」
 「外食が多いだろ。だから何でも買って腐らしちゃうことが多いんだ」
 「やっぱり何か買って行こう」
 「そうだな」


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