『BLUE 青の季節』-26
いつまでも四人のままでいたかったけど時は無情で、簡単に人を切り捨ててしまう。そしてあっさりと遥を捨てた。
共に生きていくことさえ許さずに。
「なあ、タケル・・・」
だけど、
「やっと、見つけたんだ」
輝きを見つけたんだ――
その人に照らされて、支えられながら俺はこんなにも強くなれた。
今なら、タケル。少しはお前達の灯りにだってなれそうなんだ。これからもずっと、そうありたいって思ってる。
タケルは何も言わずに小さく振り向くと、思い切ったように声を上げた。
「走ろうぜ、時間がない」
「うん」
「遅れるなよ、信」
信はうなずき、小さく笑った。
そして再び駆け出した。
通路の向こう、あの青い光のなかへと・・・・
end