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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Requiem〜後編〜-8

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────いざ動き出すと、流石にセッツァーは早かった。

彼の後から操舵室に入り、セッツァーの手慣れた技によりエンジン音と共に身体がふわりと浮き上がる感覚を感じながら彼の後方の椅子に座るセリス。

セリスの視線の先にいるセッツァーの雰囲気が、昨日までとうってかわってどこかウキウキしているように感じるのは気のせいだろうか。




────ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン・・・・・・




島を離れてからコーリンゲン村を眼下に見下ろせる空域にファルコン号が移動を終えるのは予想以上に早かった。

文字通り“あっと言う間”の出来事だった────────









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────コーリンゲン村




────フィガロ城を取り巻く砂漠の近くにあり、かつての仲間ロックの故郷であり、かつて村のパブでは人生に絶望していたセッツァーが一時期飲んだくれていた村。


そしてロック、更にはセリスの人生に大きな影響を及ぼすことになったロックの恋人レイチェルが眠る場所。




郊外の原っぱにセリスを下ろし西の空に飛び去っていくファルコン号を見送ると、
セリスは左手にバック、腰には剣という出で立ちで村の中心に向かって歩いていった。






──────セリスが訪れた時、コーリンゲン村はのどかな村の日常の平穏の中にあった。
確かに世界崩壊前と同じ水準まで人口は戻り、建物も以前にはなかったものも2、3確認できたが、かといってセリスのような外からの来訪者が目立ってしまうことには変わりなかった。




ただ最後に村を訪れてからの年月のお陰か、
セリス自身以前よりも大人びた顔立ちになっていたせいか、
村の中心を抜け宿屋に入ってチェックインを済ませるまで、
誰も彼女に対して単なる外来者以上の視線を向けることもなく、
レイチェルに似ている等の声かけをしてくる者もいなかった。

ロックと別れた形のセリスにとって、
レイチェルと比較されたり、
自分のことを思い出されることがないのは正直ありがたかった。

一時は花も咲かないとまで言われた村だったが、世界崩壊の影響が薄れてきたせいか、そこかしこに自然の野の花が顔を出している情景に内心セリスは安堵していた。




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