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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Requiem〜前編〜-10


小屋を出た後、もと来た道を辿って飛空艇の停泊している場所まで戻る。
空を見上げればいつしか太陽は西の方角に大分傾いてきており、そのせいか日差しも大分和らいだように感じられた。



(流石に1日で全ての場所を廻るのは、ファルコン号でも無理だったわね・・・・・)



森を抜け砂浜に足を踏み入れると、
セリスの視界には砂浜に乗り上げた形の船体が小さく見える。

ふと視線を東の方に転じてみると、遥か水平線の向こうにどす黒い雨雲がゆっくりと島の方に向かってきているのが確認できた。

何となく空気にも湿気が混ざり、時を経ずして海・空が荒れ模様になることが予想された。



(・・・・流石のセッツァーもこの空模様にあえて飛ぼうとしないわよね)



ここでセリスは、知らず知らずのうちに自分とセッツァーが1つ屋根の下で一夜を過ごす前提で思考を進めていることに気づいた。



(・・・・なに考えているのかしら、船の持ち主はセッツァーなんだから、結局セッツァー次第なのに)




そうひとりごちつつも、
セリスはセッツァーが今夜一晩ここで過ごすだろうという確信なき予感があった。

数年ぶりのセリスの願いをきいて、墓参の旅につきあってくれたこと。

島に到着してから特に感じた、セリスの背姿への視線。


更に遡れば、世間知らずだった自分に対して向けてきた執着(ことの発端は女優マリアよりも美人だから、という理由だったが)、

世界を救う旅からケフカ打倒、そして仲間であるロックやエドガーとの関係性の中にあってもセリスに関心を向け続けた対応。



様々な男性経験を経て“女性”として成長したセリスに、セッツァーは未練があるのではないか。


それに今のセッツァーには一夜限りの関係は別にして、特定の女性の影はなさそうだし──────



そんな思考の果ての結末がセリスとセッツァーが裸になって結ばれる情景に至った時、
セリスは思わず首を振り、その想像必死にを打ち消した。
気づけば顔は赤らみ、頬も火照ってきているのが分かる。



(でも・・・・もし、セッツァーが私を求めてきたのなら、私は)






物思いに耽りつつ、いつしかファルコン号の船体がセリスの眼前にあった────


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