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『ほら、見てよ河野さん。麗子のよがる姿、たまんないでしょ?』
「あ、あっ……シンっ……もう許して……」
『麗子ね、いじめられるのが好きなんだ。見られるのも大好き。ほら、こんなにクリトリス勃起させて……。イヤって言ってるけど、河野さん、あなたに見られてこの身体はいつも以上に反応がよくなってる』
シンはワザと音を立ててヴァギナをかき回したり、優しくクリトリスを割れ目に沿うように撫でた。
「ああ……ああんっ、ダメェ……」
痺れるような快感に、麗子の拒絶はもはや力が入らなくなっていた。
彼女の身体を知り尽くしたこのセックスロボットは、もはや持ち主の意思を凌駕しており、すでにこの場の支配主となっている。
その手慣れた性技に麗子の理性はもはやほとんどなくなっていった。
グチュ、グチュ、と響く水音や玲子の淫らな声の他、やがて河野が小さく生唾を飲む音が聞こえてきた。
それをめざとく気付いたシンが、河野を見てニヤリと笑う。
『河野さん……麗子の身体、触ってあげなよ』
「お、俺は……ダメだ……」
顔を真っ赤にしながら、力なく首を横に振る。
婚約者がいる河野は、僅かな理性を保とうと必死だった。
しかし、身体は熱く火照っているのが自分でもよくわかる。
単なる先輩後輩の間柄だった麗子が、まさか自分を好きでいて、しかも自分を性の対象にしてあんな淫らな行為に耽っていた。
その姿があまりにいやらしくて、美しくて。
スーツのパンツは硬くなったペニスがピンと張っていて、もう爆発寸前だった。
『冷たいねぇ、河野さん。可愛い後輩が、こんな健気にあなたに恋して、あなたをオカズにしてたんですよ? ホラ見て、こんなやらしい顔で』
「あっ、ああっ……気持ちいいっ……ああ……」
すでに麗子の瞳はトロンと蕩けていて、半開きの口から漏れる声がとても悩ましく、河野の僅かな理性を奪う。
脚も自ら開き出し、そこから滴る愛液が、太ももをも濡らしていた。
『麗子? いつもこうやって河野さんのこと想いながらエッチなことしてたんだよね?』
「はあっ……あ……あ……そ、そう……」
力なくうなづいた麗子は、そこで初めて河野をまっすぐ見た。
「葉月……」
不意に河野の胸がドキッと高鳴る。
そして麗子は、微かに笑みを浮かべ……。
「河野さん……大好き……」
と呟いた。