2-14
ソファーに座った状態で、麗子の身体を突き上げるように揺すってやると、甘く切ない淫声が響き渡る。
「ああんっ……!! 河野さん、すごい……っ!」
河野は後ろから、柔らかい乳房を乱暴に揉みしだきながら、麗子の耳たぶを甘噛みする。
「葉月……お前は澄ました顔して、ホントはスケベな女だったんだな。こんなに濡らして」
「……イヤ」
「毎晩セックスロボットとセックスして、オナニーばっかりして、そんなに欲求不満なのかよ」
胸を揉みしだく手をそのまま陰毛の中に埋めて、クリトリスを捉えると、高い声と共に麗子の身体がビクンと跳ねる。
「……そ、それは……はあっ……」
「ずっと、俺にヤラシイことされたかったんだもんな?」
「う……ああ……」
ヌルヌルの指で陰核を撫で続けると、河野の腕を掴む麗子の手に力がこもる。
そんな麗子の喘ぐ声を聞きながら、少しの間黙り込んでいた河野は、
「そんなに俺にヤられたいなら、好きなだけヤッてやるよっ!!」
と言い、再び腰を動かし始めた。
「あああんっ!!! 河野さあんっ!!」
目の前が真っ白になるほど激しいピストンに、麗子は大きく背中をのけぞらせた。
「ホラ、もっと声出せよ」
「あっ、あっ、あんっ、あっ」
とめどなく溢れる蜜のせいで、二人の結合部辺りはグッショリ濡れていた。
もう、二人とも気持ちよくなることしか考えていなかった。
河野に婚約者がいることも、麗子の想いも、河野の黒い部分も、快楽の前では全てごちゃ混ぜになってしまう。
繋がる二人はただただ絶頂を目指して身体を絡ませるだけだった。
「いいっ、気持ち……い……い……」
涙を流しながら悦ぶ麗子を、河野は純粋に愛おしく思えた。
「葉月……こっち向いて舌を出せ」
言われて素直に従う所もいじましい。
河野はサラサラの髪を撫でながら、振り向いて口を開く麗子に、食らいつく勢いのキスをした。
そうして、さらに河野の腰は激しく動いてーーー
「あああああっ、ダメッ!! 河野さんっ! イクッ、イクゥッ……!!!」
好きな人に抱かれる事をずっと夢に見てきた麗子の絶叫は、静かな部屋に響き渡った。