2-12
「あうっ!!」
河野のペニスは充分過ぎるほど固くなっていて、麗子のヴァギナは充分過ぎるほど濡れていて、二人が一つになるのには、もはやなんの障害もなかった。
「くっ……」
河野が苦しそうに顔を歪める。
ただそれは苦痛なんかではない。恋人以外の女と繋がってしまった罪悪感、そして背徳感がもたらす今の状況に危うく射精してしまうのを堪えた為であった。
そんな事情を知らない麗子は、あの河野と一つになれた喜びでハラハラ涙が溢れてくる。
「河野さん……」
そんな美しい泣き顔に、河野はまたしても胸を締め付けられてしまった。
「クソッ……そんな瞳で見るなよ」
なのに、身体は勝手に動いてしまう。
腰を引いて、打ちつけて。
そんな動きを1、2回しただけで麗子はまたしても「ああっ」と理性を全て取っ払うような淫らな声をあげた。
もう、止まらない。
河野は麗子の膝を押さえつけると、その動きを早めていった。
「あっ、あっ、あんっ、ああっ」
突くたびにリズミカルに喘ぐいやらしい声。
上下にたわわな乳房が揺れる。
肉棒は麗子の粘液に絡まり、グチュグチュと音を部屋に響かせている。
「葉月……お前、ずっと俺にこうされたかったのか?」
「は、はい……ああっ……。ずっと……こうなりたかった……」
「……あのセックスロボットを使って、頭の中で俺に犯される事ばかり考えていたのか?」
河野のこめかみから汗が一筋口元に流れ落ちる。
その口元は意地悪そうに歪んでいて、いつもの爽やかな河野の笑顔はそこにはなく、彼の黒い部分が顕れていた。
「それで、あのロボットに俺をオカズにしながらオナニー見せつけてたのか?」
「……ああ……河野さん……も、もう言わないで……」
上気した頬で河野から顔をそらす麗子に、河野は正常位で繋がっていた状態から、ソファーに移動した。