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美雪
【学園物 官能小説】

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美雪-3

 「ねえ、お兄ちゃん」
 「何だ?」
 「一緒に出かけるのって久しぶりだね」
 「そうだな」
 「小学校の時以来じゃないかしら」
 「そうだな」
 「それ重い?」
 「いや、全然」
 「それじゃ、こうしよう」
 「何やってんだよ」
 「腕につかまってんの」
 「そんなの分かってる。放せ」
 「だって重くないって言ったじゃない」
 「お前が重い」
 「腕つかんでるだけだよ」
 「だからそれが重い」
 「それじゃこうしてあげるから」
 「何やってんだよ」
 「腕持ち上げてるの」
 「歩きにくいから変なことをするな」
 「それじゃ普通につかんでるね」
 「つかまないで放してろって言ってるんだ」
 「何で?」
 「お前は目が見えないのか」
 「見えるよ」
 「だったら1人で歩け」
 「ねえ、お兄ちゃんガールフレンドいるでしょ?」
 「当たり前だ。掃いて捨てるほどいる」
 「デートってどんなことするの?」
 「そんなこと子供が知る必要は無い」
 「えー? そんな嫌らしいことしてんの?」
 「何が?」
 「子供が聞いたらいけないようなことしてんの?」
 「別にそうじゃない」
 「だって今そう言ったじゃない」
 「そういう意味じゃない。ボーイフレンドもいないのにそんなこと考える必要は無いと言ったんだ」
 「うん。だからね」
 「何がだからなんだ」
 「だからボーイ・フレンド紹介してよ」
 「何?」
 「お兄ちゃんの友達」
 「子供の癖に何を言うか。大体お前、黙ってればいつまで腕をつかんでるんだよ」
 「だって腕つかんでないとお兄ちゃん道に迷うから」
 「そばを歩いてればそれでいいんだ」
 「でも私親切だから」
 「おせっかいなだけだ」
 「おせっかいなんじゃなくて親切なの。世話焼きだと言って」
 「世話なんか焼かなくていいんだ」
 「それじゃお兄ちゃん、1人で病院に行けるの?」
 「だから腕をつかんで歩くまでのことはないと言ってるんだ」
 「変なお兄ちゃん」
 「何が変なんだ」
 「妹がお兄ちゃんの腕つかんだらいけないの?」
 「いけない」
 「何で? 恥ずかしいの?」
 「恥ずかしい」
 「恥ずかしがりなんだね」
 「違う。お前みたいなブスがガールフレンドだと間違えられそうで恥ずかしくていけない」
 「まあ、失礼な。私の何処がブスなのよ」
 「顔だな。それに体も」
 「それじゃ全部じゃないの」
 「つまりそうだ」
 「私どんだけ学校で人気があるのか知らないの?」
 「だったら何でボーイフレンドがいないんだ」
 「同じ年の男の子なんてつまらないもん。こっちが相手にしないのよ」
 「生意気言って」
 「誰か紹介してよ。お兄ちゃんの友達」
 「まだ早い」
 「何で?」
 「男と付き合うなんて早い」
 「何で? どうして?」
 「そんなのは一人前の女になってからでいいんだ」
 「一人前って?」
 「だから生理が来てから」
 「生理が来てから?」
 「そうだ。子供は女と付き合ってればいいんだ」
 「お兄ちゃん、それまじめに言ってるの?」
 「当たり前だ。子供の癖に男、男って騒ぐな」
 「あのね。生理なんて一体いつ頃来ると思ってるの?」
 「だから慌てるな。もう直ぐ来るだろう。誰でも大人になるんだから、心配は要らない」


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