立花文恵(34)-16
史恵がティッシュにザーメンを吐き出し(さすがにごっくんまではしないようだ)ている間に、俺はゴムを装着。いよいよ本番に挑む準備を整えた。
仰臥した文恵に覆いかぶさってハメハメだ──と思っていたのだが、
「さっきのお返し、していい?」
不意に起き上がって俺の肩に手を置き、顔を迫らせて文恵は淫らな笑みを浮かべた。
きょとんとする俺を這いつくばらせ、文恵はおもむろにケツへ顔を埋めてきた。
「おっ……はひゃあっ!?」
肛門をしゃぶられるのは大好きな俺だが、文恵にそこまでさせようとは考えていなかった。それがまさか、文恵から──しかも悟さんがすぐ側で見ているというのに、積極的にそんな真似をしようとは全くの予想外だった。
驚きと感動がないまぜになって押し寄せ、俺はあられもない裏声で悶えた。
「あっ、ダメっ……それヤバいっ! ああぁんっ! きっ、気持ちいいっ……」
俺がしたように、ぐりぐりと舌先をすぼめて中まで分け入ってくるハードなアニリングスである。清楚な顔してこんなことまで出来てしまう女だったのか。
ドリルみたいに舌を突き進め、なおかつゴム装着ペニスを激しくしごく文恵。
フェラも上手かったがケツ舐めも絶品、口技名人の称号を与えたいおしゃぶり大好き妻だ。
これが経験人数豊富なヤリマンならともかく、悟さんの他に男を知らなかったという貞節妻なのだから恐れ入る。
情けないことに瞬殺レベルで、俺はコンドーム内にどばどばと無駄撃ちを放って果てた。
「悔しかったんだもん……あんなことされて、今までしたことのない潮噴きまでしてイッちゃったの……」
まだ荒い息をしている俺に、たぷんたぷんのコンドームを見せながら文恵は言った。
「お返しはいいけど……悟さんが見てるのに、ケツ穴までしゃぶっちゃう?」
俺が言うと、文恵は初めて気がついたとでも言うように、悟さんを見やって顔を赤らめた。
半ば呆れたような悟さんの顔は見ものだった。これが元で不和になってしまうとか勘弁して欲しいが、この夫婦に限ってそれは大丈夫だろう──そう信じたかった。
「これからは毎晩、悟さんのお尻の穴もしゃぶらないと、申し訳が立たないね」
フォローにもならないことを言って、俺は文恵にキスした。
ザーメンを受け止め、ケツをしゃぶった直後の口だが構わない。俺の口にだって文恵のケツ穴の残り香はあるし、誠心誠意の奉仕をしてくれた口には無条件で感謝の気持ちを示すべきだ。
俺はもう一つコンドームの包みを破った。
「あっ……凄いっ。まだそんなにカチカチなのぉ……」
射精直後でありながら萎える気配を見せない俺の股間に、文恵はキラキラと瞳を輝かせていた。
「当たり前でしょ。こんなエロい文恵を相手に、萎えてる暇なんかないよ」
次なる射精に備え、玉からぐんぐんと精汁がこみ上げてくるのが自分でも分かった。
待望のまんこ挿入に身体じゅうの血がざわめく。
「顔見ながらズボズボ犯すよ。感じてる顔よく見せてね」
「は、恥ずかしい……変な顔になっちゃうからぁ……」
俺は悟さんに、
「そんな変な顔になるんですか?」
と振った。
「いや……しているときの文恵の顔は、可愛いです!」
きっぱりと悟さんは言った。
「悟さんにしか見せたことのない顔、すみませんが、じっくり見させて貰います!」
俺はそう宣言し、グイと腰をひと突き。文恵の中へ侵入した。