神谷今日子(45)-14
上になり下になり、果てしなく求め合う俺たちだつた。
何度も絶頂を繰り返し、既に意識がないのではないかとさえ思える今日子なのに、俺を組み伏せて猛烈に腰を動かす騎乗位ファックが凄かった。
間違いなく臭いであろう俺の毛むくじゃらの腋に顔を埋め、びちゃびちゃと舐めながら、今日子は俺を犯した。
まさしく「陵辱されている」としか形容のしようがない腰遣いだった。
「おおっ……はっ、おあっ……イクっ! イッちゃうよ今日子さんっ!!」
悲鳴をあげ、膣内にドピュドピュと白いお漏らしをしても、俺の腋から移行して乳首をしゃぶる今日子には聞こえていないらしく、激しい腰振りは止まらなかった。
射精したばかりなのに、同化したかのような膣内のペニスはまたも回復させられ、連戦に耐えた。
何度となくアクメに達している今日子の子宮口は下りきっており、動くたび俺の先端がそこにキスしているのが分かった。俺がイカされると、もろに子宮へとザーメンが流し込まれていることになる。
さすがにヤバいんじゃないか、とは後から思ったことで、ヤッている最中は何も考えられず、ただこの快楽をとことんまで貪りつくせという雄の本能じみた衝動しか働かなかった。
今日子もイキまくったが、俺も負けずにイカされまくった。
一度も身を離すことなく、今日子の中へ三発は確実に注ぎ込んだ。それから先はほとんど意識がない。
腹上死していなかったのは奇跡かもしれなかった。
鳴り響くスマホの着信音に眼を覚まされた。俺のアイフォンではない。今日子のエクスペリアだった。
それとて今鳴り始めた訳ではないようで、ひょっとすると何度も電話はかかってきていたのかもしれない。
俺は手を繋ぎ合ったまま寝息を立てている今日子を揺すり起こした。
「電話だよ」
「ん? うう〜ん……すっごい気持ちよかったぁ……」
「俺も……って、いやそれどころじゃなくて、電話。旦那さんとかじゃない?」
「えっ!? あ、ヤバっ!」
それは確かに今日子の夫からだった。
「うん、ごめーん……友達の家で酔い潰れて、寝ちゃってた……大丈夫。帰れるよ。ごめんねホント」
しれっとした今日子の誤魔化しっぷりは堂に入ったものだ。まあ、嘘は言っていないか。会って初日だというのに友達以上の関係になった俺と、酒ではなくセックスに酔いしれてそのまま寝落ちしたのだ。
時計を見ると日付が変わって午前一時だった。そりゃ旦那さんが心配するのも当たり前だろう。
「オッケー。別に疑ってる感じもなかったから安心だよ!」
電話を切った今日子は、良心の呵責など皆無といった屈託のない笑顔を俺に向けた。
「このままじゃ精子臭くて帰れないから、シャワーだけ借りていい?」
「もちろん。腹ん中ザーメンでぱんぱんになってない? 俺、人生でこんなに出しまくったの初めてかもしれないよ」
「垂れてシーツまでドロドロ……って、ああっ! どうしよ、あたし確かおしっこまき散らしてたよね……」
「気にしないで。今日子さんが帰った後で一人寂しく洗濯しておくから」
「そんな言い方しないでよ〜。ホントごめんね……」
心から申し訳なさそうな顔をする今日子。電話で言っていた「ごめん」よりも重みが感じられるってとこが、何となく夫に対しすまない気分にさせられた。
「……つーか、ハメ撮りしてたのすっかり忘れてた。最後のほうまともに写ってないんじゃね?」
台に置きっぱなしで、まだ録画を継続中のハンディカムは、バッテリーが残りわずかになっていた。
「あたしも完全にぶっ飛んで忘れちゃってた。でも、カメラ持ってするより、いっぱい抱き締め合ってエッチ出来たから、嬉しかったよ」
ニンマリと笑むその表情が、とんでもなく色っぽかった。残しておきたい事後のエロ顔だったが、俺は既に停止ボタンを押してしまっていた。