堕ちる妻-2
Zが仰向けに寝そべって股間にゆきを迎え入れる。
当然のように四つん這いになってフェラチオを続けるゆき。
私とのキスで絡めあった舌が、Zの亀頭の大きな段差を、裏筋を、包皮の皺を丁寧にめくりあげている。
陰茎に手を添えて、奉仕しやすいように向きや角度を調整する。
ときに優しく、ときに激しくしごいて男の性感を高めていく。
ゴツゴツと立体的なZの肉棒のすみずみまで、舌と唇を押し付け舐め回し、唾液をたっぷりと塗り伸ばしている。
四つん這いで一心不乱に他人棒に奉仕するゆき。
目の前に妻の尻が揺れている。陰毛がいやらしく覗いている。
妻の股間から酸っぱい匂いが漂ってきた。
先ほど無理やり嗅がされることになった、あの匂い。
私はフラフラと起き上がり妻の背後に回ると、妻の尻にかぶりつく。
「……!ぃやぁあああああ!!」
驚くゆきに構わず、その匂いを胸いっぱいに吸い込む。
むせ返るような濃厚な酸味臭が鼻腔に広がる。
自分が吸い付いているのが女性器なのかアナルなのかよくわからない。
とにかくグチョグチョに濡れた妻の股間に顔を埋めて、めちゃくちゃに息を吸い込んだ。
すぅーーークンクンクン……すぅーーークンクンクン
「ぁああ……ああああああ!!だぁああぁああめぇええええ!!」
逃げようとするゆきの腰を捕まえる。
尻が大きく腰がくびれているので掴みやすい。腰回りの肉が柔らかくて心地よい。
つーんと鼻をつく匂い。吐き気をもよおすほどの生臭さ。
私の妻の股間が発しているとは信じたくない、あまりに恥ずかしい匂いに頭が真っ白になる。
「ゆき……すごいよ!めちゃくちゃいやらしい匂い……!」
「ぁああああああらめぇえええええ!!!」
Zのペニスを握り舌を這わせ、よだれを垂らしながら泣き叫ぶゆき。
ジュルジュルジュル……
私も負けずにゆきの陰部そしてアナルに唾液を塗りたくり舐め回す。
ジュル……ジュプジュプ……ジュルル……
「ぁああああだめだめだめだめいくいくいくいっちゃうのいっちゃうのぉっぉぉっぉおおおああああああ!!」
信じられないことにまた妻を絶頂に導くことができた。
今日二度め、そして人生二度め。
しかも今回はさきほどのように受け身ではなく、自分から進んで女性器を刺激して――。
ちっぽけな自信を得て勢いにまかせてパンツを脱いでしまい、妻にペニスを挿入もした。
実は脱いだ瞬間に後悔した。そのときに妻が咥えていたZのイチモツとのあまりの違い。
同じ男性器とは思えない、太さ、長さ、硬さすべてにおいて粗末な自分のモノ。
それでも果敢に挿入したが、今度はガバガバに緩んだ妻の膣穴に衝撃を受けた。
なによりショックだったのは、妻に感じているフリをされてしまったことだった。
二人のときは変に演技をせずありのままの私を優しく受け入れてくれる妻が、このときばかりはZと反応が違いすぎるとさすがにまずいと配慮してくれたのだと思う。
四つん這いの妻の股間に腰を打ち付けるたびに惨めになった。心のこもらない妻の虚しい喘ぎ声。
本気で感じていないことをごまかすように、ゆきはZのペニスを頬張り舌を這わせている。
――そのすべてに興奮した。
自分が惨めであればあるほど性感は高まり、声を掛ける間もなく、気がついたらゆきの尻に射精してしまっていた。
あまりの早さにまた惨めになる。
そのときのゆきの、憐れみと物足りなさの入り混じった視線が忘れられない。
尻に付着した私の精液を、ティッシュで丁寧に拭き取りゴミ箱に捨てるゆき。
ゴミ箱まで追いかけていったZが、ゆきにキスをして押し倒しそのまま正常位で挿入する。
私と離れた場所で、二人の激しいセックスがまたはじまった。
股間をあられもなく開き、Zにしがみついて舌を絡める妻。
さっきまでの喘ぎ声がすべて演技だったことが一瞬でバレてしまうほどの喜びの声を発して、私の妻は何度も何度も快楽の高みへと導かれていった――。