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魔へと溺れユく女タチ
【ファンタジー 官能小説】

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セイン・アルバート(後編)-2

クラリスと一緒に行った定食屋は質素だがメニューも豊富だし味も良かった。
ただ、食事がメインのお店なので強いお酒などは置いていない。
せいぜい在り来たりな生中くらいだ。

オレとクラリスが初めておこなった経緯が酒に酔わせて、とかだったので抱く前はいつも酒を入れるのが自然な流れになっていた。
とはいえ酒に弱いクラリスでも同じ事ばかりしていたら多少は強くなる。
生中で酔えない事もないが、同じ物ばかり呑んでいては飽きてしまう。



「今日は・・・このまま行かないか?」

「あ・・・うん。なんだか積極的になりましたね、セイン」



向かい合って食事をしていたが、席を軽く立ってクラリスの耳元で囁く。
初めての時を除いてはいつもお酒を入れて積極的になるクラリスから誘われてばかりだったが、今日はオレから積極的に誘うので驚いているようだった。

クセ、だな。
シイナやリナは耳元で抱いてやるって言うと凄く喜ぶから。

クラリスも悪い気はしないのか、照れているのか少しだけ顔を赤らめていた。


勘定を済ませて店の外に出るが・・・今日は腕に抱きついてきたりしない。
いつもは積極的なクラリスだけど、やはり酒の勢いがないと辛いのか。



「なんだか、本当に男らしくなりましたねセイン」

「そう、か?」

「はい。派遣騎士として責任感のある仕事をするようになったからですかね?けど、私は甘えてくれる方が嬉しいです」



そう言うとクラリスは改めて右腕に抱きついてきた。
・・・酒は、あんまり関係なかったな。
普段と違うオレに少し戸惑っていただけのようだ。

クラリスは豊満な胸を押しつけるようにしながら、オレの腕へ絡みついてくる。
いつもなら気恥ずかしさが出てくるが・・・今のオレはいつもと少しばかり違う。
されるがままではいられなくて、彼女の唇へとキスをした。



「あ・・・。え・・・?せ、セイン?」

「お返し。人前でキスなんて少し恥ずかしいだろ?」

「も、もう・・・!」



定食屋から宿へ向かうための道端。
普通に人通りもあって、今のキスは通行人にしっかり見られていた。

とはいえ夜中に男女が逢い引きするための宿に向かう途中の道だ。
オレ達はいつも同じ宿を使うが、同じ用途の宿やそういった客層に向けた雑貨などを扱う店も並ぶ。
他には身体を売る商売のお店、とかな。

そういった物が並ぶ道端だと他にもキスしている男女や客寄せのため露出の多い格好の女性も多いため、オレ達が特別注目される事もなかったが。



「ほ、本当に変わりましたねセイン・・・」

「まぁ・・・ちょっと色々あってね。嫌いになった?」

「嫌いではないですけど、少し寂しいです」



恥ずかしそうに顔を赤らめるクラリスを見て、オレは激しく興奮した。
シイナやリナ相手なら我慢ならず路地裏に連れ込んでその場でシてしまう勢いだろう。

けれどオレは・・・彼女を大事にしたい。
これ以上は困らせたり引かせてしまうだけだと思うので自重する。


いつもの宿についた後は・・・。
クラリスがとても積極的になった。
とても恥ずかしかったんですからね!とまたオレの方が押し倒されるようにベッド沈む。

酒が入っていなくても彼女はとても積極的で情熱的で。
彼女の求めに応えるだけで、行為は進んでいく。

いつもの甘えるオレを求めてか、服を脱いだ後は彼女の方から胸を突き出して吸ってくださいと求められるほど。
柔らかさ、心地よさがやはり・・・シイナやリナとは比べ物にならない。

宿にくるまでは彼女にも酷い事をしてしまうのではないかと杞憂していたが、オレのドス黒い感情はなりを潜める。
彼女の求めに応え、彼女の求める通りに。

いっそぶち壊してドス黒い感情を表に出してやりたいと思ったが・・・。
慣れた行為はそう簡単に変えられなかった。
それにオレの性欲の赴くままシイナやリナと同じように抱いたら彼女が壊れてしまうんじゃないか。
そう思ったら、やはりオレから動く事はできなくて。

気がつけばいつも通り彼女が上になり騎乗位で行為に及ぶ。
普段は清楚な彼女が、自身の快楽を求め積極的に腰を振る姿。
そのギャップや美しさに惚れ込むオレの想いは、シイナやリナを抱いた後も微塵にも変わらなかった。

けれど何故だろう。
オレの中にシイナやリナを性欲に赴くまま犯し尽くした時のような熱い感情が沸かない。

勿論、興奮はしているしオレのペニスはイキリ起ってクラリスの膣を味わっている。
自分の感情に戸惑いながら、オレは彼女の膣へと射精した。

いつも通り手を繋いで、彼女が達すると豊かな胸を押しつけながら倒れ込んでくるのも一緒だ。
シイナやリナ相手ならまだまだ元気なペニスも・・・何故かクラリス相手だと一度射精しただけで満足しているようだった。

このモヤモヤとした感情が沸く理由は結局分からなかった。


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