みどり-22
「そうさ。お前だって初めは知らなかったじゃないか」
「そうだけど」
「な?」
「何が?」
「やろう」
「うーん。そんなにやりたいんなら。でもパールローターだけで浣腸は厭よ」
「ああ、それでいい」
2人は8月のお盆休みに揃って熊本のみどりの実家に向かった。みどりはスリップのようなワンピースを着ていたが、これももともとミニだったものを更に短く直したのである。座ると殆ど股間が見えそうになる程短い。クリトリスの所に小さなパールローターというバイブレーターを紙絆創膏で貼り付け、その上からゴムのパンツを穿いていた。家を出る時にスイッチを入れたのでみどりはもう感じまくっていた。新幹線の中では陽一に抱きつくようにして震えていた。歩いている時は緊張してそうでも無かったのに座って落ち着いた瞬間から振動が心地よい刺激になってしまい、我慢出来ない程感じてしまったのである。
「陽ちゃん、もう駄目」
と小声で言ってみどりはオルガスムスに達してしまった。おしっこを漏らしたのかどうか自分でも分からないくらい濡れていた。人の眼も構わず服の上からゴムのパンツに挟んだスイッチを探して切った。振動が止まると緊張していたあそこが緩んで、何かがどっと出てきたような気がした。しかしゴムのパンツを穿いているから服が汚れるということは無い。トイレに行ってパールローターを外したが、ゴムのパンツの中はヌルヌルと相当な量の液体が溜まっていた。触ってみたが、どうやらおしっこではないようだった。こんなに出たのかと自分でも驚いた。陽一に見せてやったら喜ぶだろうと思ったが見せることが出来ないのが残念だった。座席に戻って小声でおしっこしたみたいに沢山溜まっていたと言うと陽一は飲みたかったのにと恨めしそうに言った。
「こんな厭らしいことばかりしてると段々顔まで厭らしくならないかって心配だわ」
「ああ。みどりの顔も前と比べると厭らしくて綺麗になった」
「厭らしくて綺麗って何?」
「つまり色気が出てきた」
「本当?」
「ああ。外歩いていて自分でも分かるだろ?」
「何が?」
「男がどんな顔してみどりを見ているか。おっ、凄い美人じゃんって顔してみどりのこと見てるのが分かるだろ」
「うん。見られてるなっていうのは分かる」
「前はすれ違ったって見られ無かっただろ」
「前は見られてるのか見られてないのかなんて考えもしなかった」
「暗かったもんな」
「うん。いっつも下向いて歩いていた」
「下向いて歩いてると貧相で駄目なんだ。女は胸と腰を突きだして歩かないといけない」
「腰も突き出すの?」
「そうさ。男が見るのはまず胸だろ。それからどうせ服で隠れて見えないんだけど、やっぱり股の所を見るんだよ。だからそこを付きだして歩いてると凄くセクシーに見える」
「ゴムのショートパンツ穿いた時なんかそうやって歩いたらみんなじろじろ見てたね」
「ああ。あれは最高だったな。あんなにみどりが綺麗に見えたことは無かった」
「そう?」
「うん。あそこの膨らみって厭らしく無いんだ。男はあれを見るとなんか安心するんだよ」
「どうして?」
「さあなあ。やっぱりあそこから産まれてきたからじゃないか」
「へー。そうなの?」
「分かんないけど」
「でもそれは陽ちゃんだけだと思うよ。陽ちゃんは確かに厭らしい感じを持ってないってことは分かるんだけど。だってそうでなきゃ汚れてるのも気にしないであんな所舐めたり出来ないと思うから。でも、他の男はやっぱり厭らしい眼で見ているよ」
「いいじゃないか。厭らしい眼で見てたって。見せてやれ」
「変わってるんだから」
「別に裸を見せてやれって言ってる訳じゃないからいいだろ」
「うん、まあ」
「そいでジロジロ見る奴がいたら、夜はこっから寝小便垂れるんだよって教えてやればいい」
「厭ーだもん」
「ふふふ」