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満里子
【フェチ/マニア 官能小説】

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満里子-19

 「どれくらい撫でられていたんだ」
 「駅で3つくらい」
 「と言ったら10分くらいはあるじゃないか」
 「そのくらい」
 「何故その間やられるままにしておいたんだ。僕が直ぐ近くにいたんだから知らせれば良かったじゃないか」
 「だって優ちゃんがやってるんだと思ってたんだもの」
 「馬鹿な。僕が公衆の面前で尻を撫でたりするか」
 「だってちょっと険悪な雰囲気になっていたからそうやって仲直りしようとしてるのかと思ったのよ」
 「それで何時気が付いたんだ。僕じゃないって」
 「その男が電車を降りていく時にポンと私の尻を叩いてニヤッと笑ったから分かったの」
 「何とまあ」
 「それまで優ちゃんもこんな形で折れて来ることがあるんだなと思っていい気持ちで撫でられていたのに、その男がやってたんだって分かったら急に気持ちが悪くなって鳥肌が立ってきた」
 「触られている時は気持ちが良かったのか」
 「だって優ちゃんだとばかり思っていたから」
 「気持ちが良くて濡らしていたのか」
 「まさか。仲直り出来たっていう気持ちの良さよ」
 「しかし誰が触ったって物理的刺激は同じさ」
 「同じでも違うわ」
 「何だ、それは」
 「優ちゃんだって厭な女に触られれば感じないでしょ」
 「さあ、どうかな」
 「経験ないの?」
 「そんなのある訳ない」
 「優ちゃんなら女の痴漢に襲われたことがあるかと思ってた」
 「女の痴漢? そんなのいたらとっつかまえてやる」
 「警察に突き出すの?」
 「いや、ホテルに連行する」
 「馬鹿」

 そんなことで二人の間にあった険悪な雰囲気は一掃されてしまったのだが、そういうことがあったばかりなので痴漢対策にもなると言ったのだった。オムツの上から撫でたって触る方も触られる方も気持ちいいものではないだろう。

 「いやいや。痴漢だけじゃないぞ。浮気だって分からない。この間だって友達と飲みに行くと言って朝帰りしたじゃないか」
 「え? 浮気したって疑っているの?」
 「疑ってはいないけど、疑われても仕方ないんじゃないのか。そんなこと普通の女はしないぞ」
 「あれは洋子ちゃと飲んだんだって説明したじゃない」
 「それで朝帰りか?」
 「だって気が付いたら朝になっていたんだもの」
 「あれ1回だけじゃないだろ。いつも友達と飲みに行くって言えば大体朝帰りだ」
 「それはだって、私の友達はみんな水商売だから昼と夜が逆転してるのよ。仕方ないじゃない」
 「友達と飲んでいたって言っても僕には本当かどうか分からないからな」
 「疑ってるの?」
 「疑っては・・・、いや、疑っているな。満里子は酔うとやたらにセックスしたがるじゃないか」
 「馬鹿。それは優ちゃんだからやりたくなるんじゃない。誰とでもやりたくなる訳じゃないよ」
 「分からないな。今度友達と飲みに行く時はこれを穿かせてやる」
 「厭よ」
 「厭よってことはないだろう。僕だって穿いたんだから」
 「そんなの穿いたら表に線が出てみっともない」
 「僕もみっともないのを我慢した」
 「優ちゃんのズボンはゆったりしてるから分からないわよ。良く見たけど全然分からなかった」
 「そしたらゆったりしたスカートを穿けばいいんじゃないか。スカートならなおさら分からない」
 「厭よ。私はトイレが近いんだから」
 「オムツしてるから大丈夫だ」
 「厭よ。臭くなるわ」
 「網タイツを穿いたままおしっこしたことだってあるじゃないか」
 「あれは別よ」
 「何が別なもんか。オムツは脱臭剤が入ってるから臭くなんかならないんだ」
 「嘘」
 「嘘じゃない」
 「大便したら臭くてたまらないって言ったじゃない」
 「大便の匂いまでは消えないだろうけど、おしっこの匂いくらいなら吸収してくれる」
 「嘘」
 「嘘じゃないさ」


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