亜美-28
礼子達が風呂に入っている間に誠司は亜美の股間の入れ墨を撮影させて貰った。ついでに全身の写真も撮ったが特に顔を背けたりすることも無く、顔を雑誌に載せても構わないと言う男の話は亜美の了解済みだったようだ。しかしこの全身写真は雑誌に載せるのではなく誠司が自分で持っていようと思って撮ったのである。
ホテルの出口で2人と別れ、礼子とも何を喋って良いのか分からないのでそのまま地下鉄の駅で別れた。誠司は会社に行って撮った写真をパソコンに取り入れて整理し、特に気に入った画像を抜き出してフロッピーに入れ、自宅に持って帰った。
翌日会社では、石井が「どうだった?」と大して興味が無さそうに聞いてきた他は特に昨日の亜美とのことについて根ほり葉ほり聞かれたりすることは無かった。1番遅く出社してきた礼子も平然とした顔で何事も無かったかのようである。ばつが悪くて昨日のことを話題にするのが厭だったから、誠司はパソコンで昨日の画像を黙々と修正していた。礼子がトドの記事に添える写真を撮りに行こうと言うのでパソコンを終了させてついていった。再び例の地下室のある家に向かっているので、まさかトドを又呼んであるのでは無いだろうなと思ったが、主人の他は誰もいなかった。誰か来ることになっているのだろうかと思っていたら、礼子がモデルになって浣腸の写真を撮るのだという。
昨日あの2人と合同でプレイに持ち込んだのは結局礼子としてはこのことが控えている以上誠司に対していつまでも澄ました顔を見せている訳には行かないということだったらしい。礼子とこの家の主人との間には初めから写真は礼子の物を載せるという了解が出来ていたようなのである。記事は編集部員礼子が3人の男達に浣腸されながらセックスされ続けたという内容になるのだという。
礼子が生理が始まってしまったので撮影の前にシャワーを浴びたいと言ってシャワーを浴びている間、誠司は主人からいろいろ話を聞いた。誠司はサム・アンド・マリーという雑誌を入社前に読んだことが無かったから知らなかったのだが、主人の話によると礼子はM女の編集部員としてこの世界ではかなり有名なのだという。驚いて、シャワー・ルームから出てきた礼子の顔をまじまじと見つめてしまったが、別にそれを知ったからといって礼子の顔が変わって見える訳ではない。
主人が地下室の椅子にトドと同じ形に礼子を縛り付けて浣腸し、排泄する場面を撮影した。排泄しながらセックスするという場面は、ただ主人が礼子の股間に向き合って立っただけでセックスなどはしなかった。しかし写真はそれを主人の真後ろから撮るのだから「セックスしながら排泄しているところ」というキャプションを付ければそうとしか見えないのである。男は他にもう二人いることになっているのだが、読者は誰も男の姿なんか見たくないから写真に写っていなくてもいいのだそうだ。礼子は顔はNGだけれども後で黒い目線を入れるから撮影は自由にして良いという話だったので、遠慮なく撮らせて貰った。伸び伸びと良く育ったという感じの体でスポーツ選手のように見える。なかなか魅力的な体だと思った。女性の性器はもう見慣れてしまったのであからさまに開いていても特になんとも感じない。しかしそこは男だからやはり無意識に見てしまうようで、長いけれども面積の少ない恥毛だと思った。しかしよく見ると、剃って形を整えてあるのだということが分かった。この種のモデルをやるということになれば、そんなことまで気を使わないといけないのだなと感心した。撮影は30分で終わったが、1度排泄しても暫くすると又排泄したくなるからというので、礼子の2度目の排泄を待った。2度目の排泄はトイレでやり、写真など撮らなかった。礼子がシャワーを浴びて出てくると2人で社に戻った。
「驚いた?」
「はあ。赤尾さんは有名なんだそうですね」
「化け物見るみたいに見つめてたわね」
「いえ、とんでもありません」
「それじゃどう思って見ていたの?」
「本当にMなのかなあって思ってました」
「どう思う?」
「さあ。分かりません」
「本当にMだったらどうする?」
「別にどうもしませんよ」
「プレイに誘ってみる?」
「いえ結構です」
「へー、どうして?」
「別に理由はありません」
「SMが嫌いだから?」
「さあ。前は偏見がありましたけど、今は特に嫌いということはなくなりました」
「それじゃ私が嫌いだから?」
「嫌いだなんてとんでもない」
「それじゃ何で私とプレイしたいと思わないの?」
「赤尾さんは僕とプレイしたいんですか?」
「いいえ、私が聞いてるのよ。答えなさい」
「はあ。SMプレイというのは結局セックスと同じでしょ? まあ違うのかも知れないけど、結局セックスもするじゃないですか。でも、女性を見てこの人ちょっと素敵だな、好きだなと思っても、だからセックスしようなんて簡単に誘ったりはしないでしょ? それと同じですよ」