第3話-2
ー 月曜日
普段通り学校に来た菜美は、何時もと変わらない感じで授業を受けていた。給食が終わって、お昼の休憩時間に菜美は友達と一緒に話をしてる胡桃に声を掛ける。
「ちょっと良いかな?」
「何…?」
「2人だけで話がしたいの…」
そう言って菜美は胡桃を屋上に連れて行く。
「話って何…?」
「私ね…こないだ見ちゃったのよ」
「何を…?」
「胡桃ちゃんが先生とエッチしてるところを」
それを聞いた胡桃は、ドキッと胸を貫く感覚があるものの平常心を保っていた。
「そ…そう、見たんだ…」
「例え先生が好きでも、場所をわきまえてするべきよ」
「そう…分かった。これからは気を付けるわね。忠告ありがとう…」
そう言って胡桃は校舎に戻ろうとする。
予想外の反応に菜美は少し拍子抜けをした感じだった。
(もっと激しく攻めて来るかと思ったのに…)
その日の授業が終了して、菜美は帰宅準備をしていた。その時胡桃が側に来て…
「さよなら、元気でね…」
と、一言伝えて去って行く。
「何なの…アレ?」
側に居た友達が菜美に向かって言う。
「さあ…?」
不思議に思いながら菜美は帰宅する、あと少しで家に着く時に彼女はピタッと足を止めた。彼女の家の前に見知らぬ男性達が数人立っていた。
着ている服装や背丈から…彼等が中学生か高校生であると思えた。
男子生徒達は菜美を見付けると、彼女の側へと近付いて来た。
「ねえ君、もしかして前川菜美ちゃんなの?」
「そ…そうですけど、何ですか?」
「僕達と一緒に、コレから遊ばない…?」
「お…お断りします」
そう言って菜美が進もうとすると、男子生徒の一人が道を塞ぐ。
「良いじゃない、ちょっとだけ付き合ってよ。一緒にさ気持ち良い事をしようね」
「ホテルも予約してあるんだよね、早く行かないとキャンセル料取られちゃうんだよ」
「僕達の先輩も、あそこでさっきから待っているのだよ」
一人の男子生徒が目の前の白いワンボックスカーを指して言う。
完全に逃げ場を失った菜美、恐怖で身体が動けない彼女は男子生徒達の言われる通りに従うしか無かった。
菜美は男子生徒達と一緒に車に乗ると、そのまま一緒に何処かへと行く。