京子-25
「陽介君自転車は好きでしょ?」
「うん。大好きだよ」
「だから自転車のこと大事にしてるでしょ?」
「うん。大事にしてる」
「私のことも同じように大事にすればいいの」
「掃除したり錆止め塗ったり?」
「そう」
「冗談で言ったのに」
「分かってるわよ。私に錆止め塗ってどうすんの」
「でも凄いおっぱいしていたな。驚いた」
「今まで気が付かなかったの?」
「だって見たこと無かったから」
「服の上からでも分かるでしょう?」
「分かんなかった」
「薫より大きいって分かった?」
「うん。分かった」
「写真なんか見るより実物見る方がよっぽどいいでしょう?」
「うん。でも写真が18才からなら実物はもっと年取ってからでないと駄目なんだろう?」
「そうね。だからもう少し年取るまでブラジャーの中身は見せて上げない」
「年取ったら見せてくれるの?」
「その時まで陽介が私のこと好きでいてくれたら」
「俺ずっと好きでいる。木村のこと前から好きだったんだ」
「本当? さっき胸を見たから好きになったんでしょう?」
「さっき胸を見て気が付いたんだ」
「何を?」
「俺って前から木村のこと好きだったんだって」
「本当かしら」
「うん。本当」
「単純なんだから。でもいいわ、有り難う。このブラは大切にするからね。洗う時も手で洗って痛まないようにするから」
「今してるの?」
「そうよ」
「そうか。何となく嬉しいな」
「そうお?」
「うん。俺が買ってやった下着身につけてるなんて、何かゾクゾクしてくる」
「来年陽介君が大学に受かったら、次の私の誕生日にはもっと小さい下着を買って貰うね」
「もっと小さいブラジャー?」
「違うよ。もっと大事な所に付ける下着」
「パンツか?」
「パンツはズボンのこと。下着はパンティ」
「パンティか。厭らしいな、何だか」
「陽介君の好きなパンティ穿いて見せて上げるからね」
「本当か?」
「うん。大学受かったらね」
「そうかあ。それじゃ俺明日から勉強しないとな」
「そうよ。俺だって下から数えれば1番だなんて言っていては駄目よ」
「うーん。俺もそろそろ頑張らないといけないとは思っていたんだ」
「そうね。ちょっと遅かったけど今からでも頑張ろうね」
「うん、なんだか俺」
「何?」
「木村のこと好きになった」
「有難う」