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反転
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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接触-1

3週間も真実を隠され続け、悶々とさせられてしまった私は、いてもたってもいられなくなってしまった。妻はまだ触られているのか、もっと卑猥なことまで隠れてしているのか…。水曜日が近づく度に胸が高鳴り、水曜日を迎えてはどうしようもない焦燥感に苛まれた。
そうだ、足取りを掴んでやれ。
私は興信所で働く知人のもとを訪ねた。妻の情報はおそらく、役に立つだろう。客の個人情報を私にばらす時点で間違っていることも、それを元に彼を探そうとしていることがもっと間違っていることも分かってはいたが、私にはブレーキをかけるだけの理性がなかった。
「歳は二十歳程度で名前が…ハジメ?○×大学の学生。必ず水曜日にデリヘルを呼ぶために駅裏のホテルを午後から使う…。漠然としてるなぁ。これしか情報がないのか?」
知人は多くは語らなかったが、この依頼を受けることを少しだけ渋った。私の疚しい考えが伝わったからだろうか。
確かに情報としてはあまりに乏しい。ハジメなんていうのも偽名かもしれないし、大学も自己申告だから実は嘘なんてこともあるだろう。だからこそプロに調べてもらう必要があるのだ。
『ラ・マンってあるじゃない?駅裏の。あそこ安いんだけどよそのホテルに比べたら駐車場が入れやすくて。何も考えずに選んでるんだろうけど、ハジメ君からの指名は必ずそこだから楽なんだよね。狭い駐車場、運転が嫌だし』
妻の言葉だけは真実だと思いたい。私は調査時間を今度の水曜日の正午から夕方5時までに絞ることにした。
そして水曜日、妻が朝から弁当を作っている。
「今日は杏奈様だね」
「うん、昼間はこれ食べて」
「ありがとう」
リビングでコーヒーを飲んでいると妻が膝に乗ってきた。
「最近ハジメ君来ないから刺激がないよ」
「そればっかり」
妻は呆れたように笑った。
「女社長にフラれたとか」
「そっか、金づるがいなくなったから私に会えないんだ」
その笑顔にぎこちなさは感じられなかった。
昼過ぎ、私は前月の計算をしていた。マメにやる性格じゃないのが災いし、どうしても計算が合わない。3度目のやり直しでもうまく合わなかったため癇癪を起こしそうになったところで、知人からメールが入った。例のホテルに妙に若い男が入っていったというのだ。どこから撮ったのかと疑いたくなるほど鮮明な画像がついてきた。初めて見る顔だが、直感で彼だと分かった。二十歳というには少し幼い、童顔なのだろうか。とてもマゾ癖や女社長の犬になる感じではなさそうだが。しかし、どことなく年上に可愛がられる印象だった。
おそらく3時間近くホテルから出てこないだろうこと、その後の彼の動向を調べて欲しいことを知人に伝えた。
「私、ハジメ君にフラれたみたいよ」
妻が笑って言ったのはその夜のことだった。
「そっか…もう来なくなったか…金が尽きたか、若い女に走ったか」
「最後のあおれひどくない?」
妻が少し声を荒げ、ベッドに横たわる私の上に乗ってきた。
「フラれた私を彰彦君が慰めてよ」
瞳が潤み、甘えた表情を見せている。私は妻を下にすると、少し乱暴に下着を剥ぎ取り、犯すように妻を愛した。妻の体は確実に感度が上がっていた。ハジメ君の話をする前は乳首は性感帯じゃないからと触られるのを嫌がっていたのだが、今夜はどんなふうに弄っても身を捩って悶えた。
そして疲れた妻が寝入った後、洗濯カゴを漁ると、さっき穿いていたのとは違う極小ショーツにネットリとした粘液が乾燥した状態でついていた。
翌日はお客の都合で打ち合わせが相次いでキャンセルとなり、午後からは完全に時間が空いてしまった。朝1番で入れていた興信所からの報告を受け、午後からハジメ君に会いに行くことを決めた。
彼は昨日の夕方、ホテルを出るとカフェで中国語の教科書を開いて勉強していたらしい。知人の話によると彼の大学では、中国語の講義は木曜日に集中しているのだそうだ。きっと打ち合わせが全てキャンセルになったのは、ハジメ君に会うための運命的なものだったのだと感じた。
ちょうど12時を回ったところで私は大学の門の前に着き、そこで初めてどうやってハジメ君を見つけ出し、話をどのように切り出すかプランを立てていないことに気付いた。門のところでおっさんがモジモジしていても不審者と疑われるだけだ。
さて、ここからどうしようか…。10分程考えていると、画像で見た顔の青年がひとりでやって来た。想像していたより背が高い。幼い感じの表情から、私よりも低いものだと思い込んでいたが、もう少しで180に届きそうだ。どこへ行こうとしているのだろうか。このまま帰宅でもされてしまっては、ばれずに尾行する自信がない。私の横を通り過ぎて行こうとした彼に思わず声をかけた。
「ハジメ君…だよね」
「え?あ、はい…」
取り敢えずのファーストコンタクトは無事?に成功した。


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